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2005年12月14日

名古屋証券取引所のシステムにも東証と同じ不具合(ニュースの視点)

13日、名証(名古屋証券取引所)は同取引所の売買システムにも東証(東京証券取引所)と同じ不具合があると発表した。
これは新規上場銘柄の初値決定時に設定される売買価格の制限値幅を超える注文を約定(取引成立)処理実行中に、注文の取り消しができないというもの。みずほ証券が誤注文の取り消し処理を実行出来なかった原因となるものだ。
一方、大証(大阪証券取引所)は13日、同取引所の売買システムは問題ないと発表した。

やっぱりね、と言う感じだ。
名証のシステムも東証と同じ富士通が受注している。東証のシステムを名証向けにカスタマイズしているだけで基本設計はまったく同じもよう。
大証の方は同じ富士通製だが東証とは別に独自開発されたものだと言う。

それにしても、11月1日の東証のシステムダウンに続き、11月4日には名証のシステムもダウンすると言う事件があった。
今回は名証ではまだ「事故」は起きていないが・・・
一応、東証におけるシステムダウンの直接原因は、富士通が作成した手順書の記載ミスによるロード・モジュールの登録漏れであるとされている。つまり人的ミスである。
一方の名証のシステムダウンの原因はシステムオペレータが起こした操作ミスが原因だったとされている。こちらも人的ミスである。操作ミスにはすぐに気付いたものの、回避策の不手際と、その後の報告漏れが重なり障害発生を防げなかったという。

一口に操作ミスとされているが、東証の場合は、富士通が緊急のバグ修正を本番機で行い、そのままバグ修正済みのモジュールを登録する際に登録漏れを起こしたのが原因。登録漏れのため、実際はバグ修正前のモジュールが起動されていたのだと言う。おぃおぃ、本番チェックはしてないのか?(-.-)
いや、その前に本番機でバグ取りとは度胸のある・・・

一方、名証の場合は、オペレータがバックアップするつもりで間違ってエクスポートを実行。すぐに取り消したが、処理途中であったため、制御テーブル名がエクスポート用に書き換わったまま元に戻されないまま放置(って、そんなことオペレータに気づけって言う方が酷)。翌日のシステム起動時に、制御テーブルが存在しないために起動出来なかったというもの(エラーメッセージも確認してないの?)。

しかしいずれのケースも、大規模な定常業務で使われるミッション・クリティカルなシステムの更改・運用中の作業手順とは思えないような出来事が原因となっている。定常業務システムで、なぜそこまで人的要素が影響するような作業が行われているのだろう?信じられない思いだ。
約定処理中に取り消し操作が受け付けられない設計にしても、大規模なリアルタイム処理システムとしてはあまりにお粗末と言わざるを得ない。
この調子ではおそらく、まだまだこの手のバグ(あえて不具合ではなくバグと言う)は他にもあるだろうし、泥臭い運用も随所にあるのだろう。第三、第四の事故が起きないことを祈るのみ。

投稿者 shoda T. : 2005年12月14日 16:59

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