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2005年12月30日

転機迎えた日本の株と企業経営。(ニュースの視点)

ちょっと趣を変えて、今年一年を概観しようと・・・思ったもののちょっと大それすぎですね(笑
オンラインソフトネタとか、ネット関連の話題で、と思ったのですが、あまり華々しいものはなかったような。
ま、今年はブログが一般にも認知されだした年と言うことも出来ますし、mixi に代表されるようなSNS(ソーシャルネットワーク)がブレイクした年でもあると言えます。
すでに萌芽はあちこちで見られますが、たぶん来年はブログとSNSとWEB検索等がシームレスに統合されたポータルサイトが主流になっていく年なのではないかと思います。

これもネット絡みと言えるのでしょうが、今年ほど株関連の話題、あるいは株が絡んだニュースが世間を騒がせた年はなかったかもしれません。
ホリエモンが火をつけたような形で始まったネット企業と既存メディア企業の攻防も、煎じ詰めれば株をどれだけ持ち、経営権まで支配するかと言う話題に還元されたのも今年の特徴でしょう。
(敵対的な)株買占めによる企業支配と言うのは、過去になかったわけではありませんが、ネットとマスメディアの融合のような、企業活動の根幹部分に関する戦略的な問題転換を、株支配を通じて成し遂げようと言うネット企業の方法論は、これまでの日本企業のやりかたとは明らかに違うものであったわけです。それだけ軋轢が大きかったのも当然と言えば当然でしょう。

こう言った話題により、一般の人にも株が身近になったためなのか、ネット取引が一般化して素人にも売買が手軽になったせいなのか、あるいはみずほ証券での誤発注事件に端を発して、個人でバカ儲けを出した人がいるとかいないとかの話題等々・・・その結果なのかどうかはわかりませんが、今月の東証での株取引高は異常に多いようで一日37億株にも達したと言います。
これまでがせいぜいが3億株程度であったといいますから、異常さがわかろうというもの。
単純に株取引を始めた人が多いと言うようなことではないのでしょう。
折しも、大量の買いキャンセルの問題が取りざたされていますが、一日に何度も売り買いを繰り返して利ざやを稼ぐディトレーダーの問題とともにネット時代だからこその話題かも。
ディトレーダーが悪とは言いませんが、株式システム全体から見れば、やはりあだ花であるのは確かでしょう。
大量キャンセルに至っては、もはや詐欺といっても良いでしょう。これは売りに出す時に、同時に大量の買いを出しておき、値が上がったところで売りぬき買い注文はキャンセルする、と言うまさにマッチポンプを地で行くもの。
短期でのキャンセルは手数料を取るとか、何らかの手を打たないことにはダメでしょうね。
こう言った事が可能になったのも、ネット取引など、人手を介さないシステムの普及ならではとも言えるわけですし、みずほ証券の誤発注事件も同様です。
ま、誤発注事件は、それに加えてシステム設計の甘さ、テスト不足など、ITシステムが根源的に抱える弱点が露呈したともいえますが。

一方で村上ファンドに代表されるような、新しいタイプの投資顧問の登場もネット時代と無縁ではないでしょう。
はっきりって、村上ファンドの「戦略」は見え見えなのですが、凝りもせずマスコミが彼らの話題にシバシバ乗るのは如何なものか。マスコミを利用した話題作りで株価を上げ・・・いや、すべてが全てそうだとは言いませんが、すべてが全てではないだけに、巧妙であるといわざるを得ないのでしょうか。

いずれにしても、これまでの日本企業の経営スタイル・・・株にしても、身内企業間で持ち合い、株主への利益還元は最小限に抑え・・・は、もはや通用しない時代となってきたのは確かなようです。
事実、これまでよりも配当金に気を配る企業も増えてきたように思いますし、村上ファンドがパフォーマンスしたような「発言する」株主の増加も企業経営者の意識を変えていくでしょう。
来年はさらなる景気回復を期待したいものですが、おそらく意識改革した経営者が増えることでさらに加速出来るのではないかと思いますが、果たして吉と出るか如何なるでしょうか。

投稿者 shoda T. : 2005年12月30日 22:44

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コメント

 大量キャンセル辺りは、昔から存在する『カラ売り』等の延長なのではないかと。その辺りの手法を扱えるように故意に開けてある穴(抜け道)が、今回の某証券の騒動の裏側にあったような気がしないでも…。その辺りを出すわけにはいかないので、ミスということにしていると…。

投稿者 通りすがり : 2005年12月31日 21:25

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