2日(現地時間)、英EMIとAppleはEMI傘下のレコード会社EMI Musicの楽曲をすべてDRM(デジタル著作権管理)を外してiTunes Storeでダウンロード提供すると発表した。
EMIはiTunes Storeだけでなく、いずれのオンライン音楽販売者に対しても、DRMなしで提供し、それぞれの配信業者は個々の提供するDRMフリーなフォーマット(AAC、WMA、MP3等)で配信することが可能になる。
iTunes Storeは5月より配信を開始する最初の事業者となるが、ビットレート256kbpsのAAC形式で1曲当たり1.29ドルと、DRM付き版(128kbps)よりも30セント高い価格での販売となる。なお、従来のDRM付きは引き続き0.99ドルで販売し、すでにDRM版を購入済みのユーザは、一曲あたり0.30ドルでDRM無しにアップグレードすることも出来るようにする。
AppleのSteve Jobs氏によれば「年内には iTunes Storeの過半数の楽曲がDRM無しになる見込み」というからEMI以外の企業もDRM無しのものを予定しているのだろうか。
音楽フォーマットだけではなく、DRMは色々と問題も多く、DRM無しでの配信は大歓迎だ。特に Windows Vista など、Windows Media Player 11 では、DRM対応部分などが変更・強化されており、従来可能だったグレーゾーン的ソフトが動作しないだけでなく、正規のDRM対応ソフトでさえ認識出来ないケースがあるなど、今後ますます問題が噴出しそうなだけに、音楽だけでもDRM無しが主流になれば、サポート等にも福音となるのではないだろうか。