2007年05月02日
第二ラウンド迎える楽天 vs TBS | (ニュースの視点) |
4月19日、楽天はTBSに対して、TBS株を20%超まで買い進めることを、文書で通告した。これを受けてTBSは27日に取締役会を開き、買収防衛策発動の準備を行うことを決めた。また、株式取得の目的などを内容とする質問状を楽天に送付することを決議。同日に招集された「企業価値評価特別委員会」に対して了承を求めた。
これを受けて同委員会は了承し、同日中に質問状は楽天に届けられたが、楽天は前日(26日)特別委の評価期間中は株買い増しを行わない誓約書を送っており、同質問状に対しても「受領した質問事項の内容を真摯に検討し、出来る限り誠実に回答する」とのコメントを発表した。
楽天側はあくまでも紳士的友好的に支配権を獲得する意向のようだが、TBS側は楽天を「濫用的買収者」として排除したい意向のようだ。
この攻防戦、TBSが6月下旬に開く株主総会までに決着しそうになく、もしTBSが買収防衛策を発動した場合、楽天は訴訟を検討する構えをみせている。
いずれにしても、この攻防戦、楽天がTBSに対して提案し続けている旧メディアとネットの融合問題とは全く関係ない次元で終始しており、ライブドアの問題と同様に、戦略や企業論理とは無関係な、感情的な対立のみが表立っているような気がしてならない。
しかし楽天・三木谷会長は同時に増田カルチュア・コンビニエンス・クラブ社長をTBSの新任取締役として提案したり、増田氏の前には出井ソニー最高顧問に打診したりもしている。出井氏はこの提案を拒否したようだが、日経ビジネスのインタビューによれば基本的には三木谷氏の放送とネット融合構想の方を支持しているようだ。ただ、火中の栗は拾いたくないと言うことか。
⇒ http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20070426/123701/
三木谷氏も、出自から言っても言動から言っても、堀江氏とは違って「旧体制」派だし、出井氏も指摘しているように、TBSと楽天では補完する部分は多くても競合したり相反する部分はほとんどなく、TBSとして毛嫌いする要素はないと思うのだが・・・
投稿者 shoda T. : 2007年05月02日 22:15
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