2007年05月17日
NTT東がフレッツで大規模障害 | (ニュースの視点) |
15日、NTT東日本のエリアのうち14都道県でIP網に障害が発生し、「フレッツ」シリーズや「ひかり電話」の一部ユーザがサービスを利用出来ない状況におちいった。特にひかり電話では110番や119番などの緊急通報も不通になった。
発生日時は5月15日18時44分ごろで、障害が出たサービス(括弧内は影響を受けている契約数)は「Bフレッツ(約152万)」「フレッツADSL(約163万)」「フレッツISDN(約17万)」と「ひかり電話(約73万)」。
原因がわからないものの、NTT東日本ビル内にあるIP伝送装置(ルータ)の電源を再起動することでサービスが回復することが判明したのでエリア毎にルータをリセット、午後10時過ぎから次第に回復に向かい、16日の午前1時30分に全面的に復旧した。
その後の調査で判明したところによれば・・・
NTT東日本によると今回の障害の発端は、東京都内のビルに設置したルータのハードウェア故障に伴うパッケージの交換にあるという。
その際、IP網内の全ルータ(全4000台)でルーティング情報の自動書換えが発生するが、この処理量が多すぎたためか、多くのルータが連鎖的に処理能力オーバーに陥り、IPパケットの転送を自動停止したことが原因と判明した。
現在は、1台のルータに設定するルーティング情報を1万5000から1万3000まで減らす(約2000減)ことで負荷の軽減を図っていると言う。しかし抜本的な解決ではないので、今後は、ルータのソフトを処理能力が高い新バージョンに変更することで対処するとしている。今回障害が起きなかった東京23区、神奈川、埼玉、千葉では、既にすべてのルータのソフトを新バージョンに統一していたため、処理能力の不足が発生しなかったという。
なお、今回の障害に伴うユーザへの利用料金の返金は、約款による返金条件(24時間以上の停止)に達していないため行わないという。
それにしてもNTTのひかり電話関係はトラブル続きだ。一台のルータの故障だけで処理が飽和するなど、もってのほか。
NTTがどこのルータを使用しているのかは明らかではないが、処理能力云々以前の問題のような気もする。
実際・・・どこのルータやハブが、とは言わないが、高負荷となった場合に処理能力やエラー処理に問題のある市販装置も多い。せめてカタログ値くらいは楽々とクリアして欲しいものだが・・・
フレッツにしても、営業の売り込みは激しいが、実際には開通まで数ヶ月待ちなどと言う話も良く聞くし、それだけ待ち数が多いということは、工事能力だけでなく、回線能力に顧客数に応じられる余裕があるのだろうか?と言う疑問もある。
今回の事故は、はからずもその「答え」を暗黙に示しているようで、今後もまだまだ問題は絶えないのではないだろうか。
投稿者 shoda T. : 2007年05月17日 02:05
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