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2007年08月17日

混迷を続ける Linux 問題に終止符?(ニュースの視点)

10日(現地時間)、米ユタ地方裁判所は「unixの著作権は米Novellが保有している」として米SCO Groupの提訴を退ける判決を下した。
SCOは2004年1月「NovellがunixおよびUnixWareの著作権を保有しているとの主張は誤りであり、これにより同社(SCO)が損害を被っている」としてNovellを提訴していた。
この他にも、SCO Groupは米IBMがunixソフトウェアのライセンス契約に違反したとしてユタ州裁判所に提訴しているが、今回の判決が確定すれば、これらの提訴も根拠を失う。

これら一連の提訴は、SCOがLinuxベンダー&ユーザ相手に起こした大騒動の最終ラウンドとも言うべきものだが、そもそもSCOがunixに対する根本的な権利を保有(SCOはNovellから権利を譲渡されたと主張)していないとなれば、大騒動にも終止符を打たざるを得ないだろう。
なお、Novell は自らSUSE Linuxのディストリビューションを行なう(SUSE社を買収)など、Linux の強力な支援者ともなっており、コア部分以外はunixからのコードやライセンス使用も多い Linux にとって、Novell がunixの権利の正当な保有者であると言う裁判所の認定の意味は大きい。

投稿者 shoda T. : 22:27 | コメント (0) | トラックバック