郵政民営・分社化の初日の10月1日、ゆうちょ銀行の「顧客情報照会システム」で処理遅延が発生、窓口での新規預け入れ業務に時間がかかるなどのトラブルが発生した。
当日は一部の事務処理を後回しにするなど、窓口の運用で対応した(一部の郵便局では新規預け入れ業務を停止するなどの事態も発生したもよう)。
翌日以降、サーバのメモリを増設するなどしてシステム性能の向上を図ったが完全復旧には至らなかった。
6日からの3連休に、更なる処理能力の増強(ブレードサーバを倍増)とソフトのチューニング、修正などを実施し、ようやくシステムは完全復旧したという。
問題があったのは、ゆうちょ銀の「顧客情報照会システム」で、郵便局職員が、預かり限度額(1000万円)を超えないように貯金の預かり状況を確認するのに使う。
10月以降「このチェックを厳密にしたため処理が急増した」(関係者)がこの増加を見越した性能設計が出来ていなかったことに加えて、アクセス用パスワードの変更処理が重なったため、フロント系のブレードサーバに負荷がかかり、システム全体の稼働が不安定になったのが原因と見られている。
パスワードは定期的な変更が必要だが、この期限が10月1日になっていたもよう。