11日、トレンドマイクロが発表した業務情報の取り扱いに関する調査結果によれば、転職や異動時に業務情報も持っていきたいという回答者は58%に及んだほか、85.7%の人が機密情報の持ち出しは特定、把握されないと答えたという。
この調査は10月2日から3日にかけ、日本国内在住の企業および自治体に勤務する社会人に対してインターネット上でアンケート調査を実施したもので、1030人の有効回答者を得た。
同調査によれば、持ち出したい情報として
・自分で作成した仕様書や設計書、提案書などの文書
・取引先や顧客の名刺(や名刺情報ファイル)
・上司、同僚などの連絡先情報
・自分が送受信した電子メールのバックアップデータ
が上位に上がっている。
「持ち出したい」という58%の回答には、機密情報と認識していないものも含まれており、そのうち持ち出し禁止の機密情報だと自身が認識している情報であっても「全て持ち出したい、有益な情報は持ち出したい」と回答したのは29.7%だった。
また、回答者の多くが勤め先の機密情報の持ち出しは可能と認識しており、業務上の機密情報が漏れないように守られているかという質問には、
12.3%:守られていない(漏れているかもしれない)
55.6%:守ろうとしているが、実効性に欠けている
32.0%:しっかりと守られている(絶対に漏れない)
となっている。
さらに、自社の機密情報を無断で持ち出したとしても把握出来ないか、第三者から通報されたり事件として発覚しなければ特定されないと考えている人は85.7%に及んだ。
まだまだ機密情報保護の現状は甘いようだ。