たとえば単独の曲の場合、終わり方としてはフェイドアウトするかタータタターン、ン、みたいな完結型が一般的だと思うけれど、ロックの場合は案外にぞんざいな終わり方をする場合が多い。
ま、それがロックの美学なんだけど(笑)、わからない人にはわからないらしい。
中には変則的だけれど、曲の途中でスパッとぶった切ったような終わり方をする曲もある。もちろん意図的に、だ。
たとえばmoonridersの最後の晩餐というアルバムの中の「幸せな野獣」というのもそういう曲だ。歌詞の途中でぶった切れている。
まぁ、聴けば意図はわかると思っていたのだが、某所で「この終わり方で良いのか?(つまりCDが壊れてるわけじゃないですよね?)」という質問を読んだ時はちょっと驚いた。
それと似た話なのか、と思ったのが日刊サイゾーの「苦情殺到の『仮面ライダー ディケイド』「続きは映画で!?」の真相を直撃!」という記事だ。
仮面ライダーなんて全然興味ないから知らなかったけれど、けっこう騒ぎになっていたようだ(w
プロデューサの「意図」の話が面白い。
実は中途半端に終わっているのではなく、第一話に戻って終わっているだけなんです。告知を抜きにしてもらえば、円環構造を持ったシリーズとして完結しているんです。
直後に映画の予告編を流したために、意図がうまく伝わらなくて、誤解されたようだ。
いや、予告編ではなくて、通常のCMになったとしても同じだったのではないかと思う。
まぁ、子供番組でそこまで凝るのか?という議論もあるだろうけれど、私としてはやっぱりプロデューサを支持したいなぁ(^^ゞ
子供向けだからと言って、わかりやすくする必要もないし、手抜きしても良いとは思わない。いや、むしろ逆だろう。
音楽でもそうだが、子供向けだからと単純なものにしてしまう傾向が強いけれど、そういう「配慮」は要らないと思う。
もちろん、子供向けとしての節度はある。過激なシーンやセクシャルなものは出来るだけ入れないとか etc.etc.
それで成功した例は、実はけっこうある。たとえば、SFでもハインラインなどの書いたジュブナイルは手抜きなしの直球勝負で、大人が読んでも読みごたえがあるし、「幼児番組」のセサミストリートなんかもそうだ。
セサミに出てくる曲は、歌詞こそ平易な子供向けだが、音楽的には妥協は一切ない。演奏も超一流のミュージシャンが(ボランティアで)出てたりして、それを楽しみに見る大人も多い。
仮面ライダーに熱心な大人のファンが多いのは、そういうことがあったのか、と納得する話だが、一方で「放送倫理・番組向上機構(BPO)」まで出てきて騒いでいるのは大人たちなわけで・・・なんだかなぁ。
案外子供たちはしっかり理解してたりして(w