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2010年03月16日

遅すぎたネットラジオ・・・課題山積。(ニュースの視点)

15日、IPサイマルラジオ協議会はIPサイマルラジオ(所謂ネットラジオ)の実用化試験配信を開始した。radiko.jpにアクセス、放送局を選ぶことで放送波とまったく同じラジオ番組(CM等も含む)が聴ける。利用は無料で、ユーザ登録は必要なく、特別なソフトは不要だが、flash により再生されているので、 flash に対応している必要がある。
配信地域は、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県で、参加放送局は朝日放送、毎日放送、ラジオ大阪、FM COCOLO、FM802、FM OSAKA、TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、ラジオNIKKEI 、InterFM、TOKYO FM、J-WAVEだが、IPアドレスで地域を自動判定しており、それぞれの放送エリアに準じた地域で、実際に放送されている局だけしか聴けない。
実験放送は8月31日までの予定で、その後の予定は未定。

IPサイマルラジオは、元々昨年春から関西地区で実験が行われていたものを、発展解消して関東地域にも広げたもの。ただし、関西での実験は IPv6 によるマルチキャストだが、今回のものは IPv4 ユニキャストを用いている。関西での実験はNTT西日本のフレッツ光プレミアムまたはフレッツ光ネクストのみを対象としたもので、NTT西日本のフレッツ光はすべての段階で IPv6 を用いているためIPv6マルチキャストが可能であったが、他地域ではまだ完全な IPv6 環境にはないため。

この「遅すぎた」ネットラジオだが、現状では同時配信数は2万と云われており、すでにゴールデンアワーには接続しづらい状態が続いている。またサイマル(同時)とは云うものの、実際はデジタルTVなどと同様に放送波よりも6秒程度遅れがある。
また、IPアドレスによる地域判定も完全ではないため、実際に視聴地域であるにも関わらず地域外として拒否されたり、逆に海外や北海道など、地域外からの接続例もあるようだ。
地域限定は、おそらく放送法や広告代理店との関係などのためと思われるが、不完全な地域判定など撤廃して、ネットラジオのメリット・・・地域外からも視聴できる環境こそ実現して欲しかったものだ。

投稿者 shoda T. : 22:01 | コメント (2) | トラックバック