Microsoftが2日の公式ブログで明らかにしたところによれば、Itanium をサポートするWindows Serverは、現行版「Windows Server 2008 R2」が最後のバージョンになると云う。
同様に、現行の SQL Server 2008 R2 がデータベースの、Visual Studio 2010 が開発者ツールの最終版になるだろう。
Intel は2月に「Itanium 9300」を発表するなど、依然として Itanium の機能強化とサポートを継続していくことを明確にしているが、これまで Itanium を使ったサーバを提供していたサーバメーカの多数も、Itaniumから x64 ベースへとシフトして来ている。
CPU機能の強化がどれだけはかられようと、Windowsサポートが無くなれば事実上のOS選択は Linux だけとなり、最近のサーバOSシェアでの Windowsの伸びを考えれば極めて不利な状況に陥ることは否めない。
かつて Windows(NT)は x86 の他に、DEC Alpha、MIPSそして PowerPC に対しても供給されていたが、CPUの製造&サポートの終了や、ユーザの減少等で打ち切られている。今回の Itanium へのサポート終了は、同じ流れを汲むものであり、これらのCPUと同様に、Windowsサポート終了が Itanium の寿命そのものをも縮めてしまうかもしれない。
かつてモトローラの 68000 シリーズ、そして PowerPC と変遷して来たアップルも今は Intel x86 ベースになってしまった。Intel 独り勝ちのようにも見えるが、Intel 内部でも Itanium を最後として、他の多くの 非 x86なプロダクトは終焉してしまった。
携帯などのポータブル機器では ARM などの非 x86 ベースのCPUが主流とはなっているが、PCの世界は完全に x86 だけが唯一の生き残りとなってしまうようだ。
PC世界では、いかに過去との互換性が重要であるかを、結果的に証明した格好となったわけだ。