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2010年09月30日

オラクル・・・(ニュースの視点)

・過去「資産」の回収?

Bloombergの報道によれば、9月24日(米国時間)、Oracleはメモリチップの価格を不当につり上げてSun Microsystemsに販売したとして、米Micron Technologyをカリフォルニア州サンノゼの米連邦裁判所に提訴したという。

Sun MicrosystemsはOracleが今年初めに買収したが、提訴内容は2002年に米司法省がMicronを調査した結果を受けてのものだ。
Oracleは訴状の中で、Micronは「他のチップメーカと共謀して生産能力をコントロールし、価格をつり上げ、DRAM購入者に法外な金額を請求した」と述べているという。「共謀した」とされるHynix Semiconductorやサムスン電子については名前を挙げているだけで、提訴対象にはなっていない。

・オラクルからのオープンソースの離脱

オープンソースでMicrosoftのOffice互換ソフトを開発するプロジェクトである OpenOffice.org から主要なメンバーが離脱し、Document Foundationという新しいプロジェクトを始めた。

http://www.documentfoundation.org/

同時に、28日 OpenOffice の名称を LibreOffice に変えたベータ版のダウンロードを開始した。
OpenOffice は、元々Sun Microsystems が保有する商標で、OpenOffice.org のプロジェクトも Sun の元に活動していたが、Oracle が Sun を買収した時点で Oracle に移った。しかし Oracle の元では、オープンソースプロジェクトは活動しにくく、将来の展望も不明で不安だと、多くの活動家は考えているようだ。
OpenSolaris Governing Boardは、OracleがUNIX OSに関連するオープンソースの取り組みから撤退したことを受け、解散したし、オープンソースのJava やMySQLについても、主要なメンバーはすでに Oracle の元から離れていると云われている。
これらのプロジェクトも今後どうなるか、現在のところ不透明である。

新しく活動開始した Document Foundation はOracleに対してOpenOfficeの商標を譲渡するよう要請しているが、現在のところ返答はないという。
Document Foundation は Oracleが参加しなくても活動を続けていく意志を表明している。
細かい点はさておき、今回の動きも、Sunから獲得した資産に対するOracleの対応が、オープンソース推進派からの支持を得ていないことの表れと云える。

Document Foundationについて、Oracle 以外の主要な団体・・・Free Software FoundationやUbuntu、Red Hat、Novell、Google等々は喜んで支持する意志を表明している。

・HPのハードCEOの辞任劇・・・

9月20日(米国時間)、Hewlett-Packard(HP)と、Oracleのプレジデントに就任したことで守秘義務に反するとしてHPが提訴していたHPの前最高経営責任者のMark Hurd氏は和解した。
HPによれば、Hurd氏はOracleでの職務に当たる間もHPの企業秘密に関する守秘義務を果たすことに同意したという。

HPの広報担当は和解条件を非公開としているが、米証券取引委員会(SEC)に提出された書類によれば、Hurd氏はHP在職中に受け取った34万6030株の権利を放棄したとされる。

Hurd氏はすでにOracleでの職務を始めており、20日もOracle OpenWorldに登壇した。

投稿者 shoda T. : 2010年09月30日 18:49

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