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2005年11月03日

SNSはBBSの夢を見るのか?(日常非日常)

ブログやSNSがブームらしいが、「古い酒を新しい皮」な気がしなくもない。

かつてBBSと呼ばれるシステムがあった。今あるWEB上の「掲示板」とは違うものだ。
その前にはTSSと言うのもあった。それぞれに異なるものだけど、みんな血はつながっているのだ。
TSSは高価な大型コンピュータを対話的に使いながら、なお且つ複数の人間がシェアして使うために考えられた。それまでは対話的に使うなら一人が占有するのが主流であったし、シェアするためには対話ではなく「バッチ」と呼ばれる、要するに窓口に並んで「順番にお願いしておいて、後で結果を聞きに来る」式の処理方法をとるか、どちらかしかなかった。
対話的に使うにはそれ用の端末を使うわけだが、やがてこの端末は通信回線を通じて接続出来るところであれば、どこにでも(つまりコンピュータの近くでなくても)置けるようになる。

やがて、シェアすることよりも、遠隔地からコンピュータを使うと言うメリットが重要な要素となり、さらに様々な使い方が出てくるに及んで、ユーザ同士がデータやメッセージを交換する便利さが前面に出てくる。
個々人がコンピュータを所有出来る時代になると、シェアする意味はほぼ無意味となっていったが、メッセージ交換の重要性はそれだけ大きくなっていった。
最近はほとんど見かけないが、昔は駅には必ずと言っていいほど伝言板と言うのがあった(個々人が携帯を所有する現代には不要なものとなったが)。
TSSの、遠隔地からアクセスする仕組みを使って電子的な伝言板を実現したのがBBSだ。使われるうちに「伝言」だけではなく、リアルタイムに「対話」出来ることが見出され、公開の伝言板としての掲示板機能、非公開の一対一の伝言板としてのメール、そして対話の場としての会議室などの仕組みが考えられ発展していく。
元々BBSは小規模な個人的なものが多かった。中には何回線もの電話線を引き、同時に複数のユーザをサポートするようなBBSを築く人も現れたけれど、多くは個人宅に置いた一台のパソコンと一回線の電話線のような小規模なものだった。
しかしBBSに新しいコミュニケーションツールとしての可能性を見出した人々が、商用化し大規模なものを築きだす。
中でも一番成功したのは、米国のコンピューサーブだ。これに刺激され、提携する形で日本でもニフティサーブが始まり、やがて日本一の商用BBSに発展する。

BBSはTSS同様にセンターになるコンピュータがあり、ここに全てのデータが蓄積されていく。
それに対して、センターになるコンピュータを持たない、分散型のシステムを築く試みもいくつも行なわれた。
それらが発展し、やがてひとつにまとまってインターネットへと発展して行った。そしてWEBと言う技術が実用化されると、かつてのTSSそしてBBSで築かれた諸々のアイデアやノウハウがWEB上に再移植されて、今日のBBS(掲示板)やホームページ、さらに目的を絞った発展形としてのブログやSNSへと結実して行ったのだ。

と、薀蓄はここまで(笑
SNSだけれど、多くのシステムが栄枯盛衰の過程にあるわけだが、現在の第一の成功者は mixi と言うことになるのだろうか。
その mixi に影響される形で、またひとつ新しいSNSが誕生した。
と言ってもさして重要なものでも、大規模なものでもない。
単に私が入っているプロバイダの一つが始めたから知ってるだけで、実際に入ってみるとまだまだメンバーも少なく閑古鳥が鳴いているんだけど、まぁ、どこまで発展するのか見ものだということで・・・リンクだけ張っておこう(笑
こまち

特徴は「京都」に特化してることくらいか?
独自のシステムを使っているらしく、なかなか使い勝手が悪い(爆
今、あれこれ文句を言ってるところだけど、「熱い」システムだからだろうか。苦情を言うとほぼ即時と言っていいくらいの素早さでシステムに反映される。
mixi とか、重くて反応の遅いシステムに慣れた身としては新鮮である(笑
いや、そういえば「はてな」なんかは、あれだけ巨大化していても、そういう面での反応はけっこう早い。ただ、混雑時間帯にシステムが重くなるのは mixi といい勝負してるけど。
mixi や「はてな」は、もう完全に商用であり、利潤追求型だと思う。だとすれば、この「重さ」は命取りともなりかねないし、それ以前に快適なシステムを提供する義務もあるはずだ。ユーザが増えたからだの、アクセスが伸びてるからだのと言う言い訳は通用しない。
「こまち」はまだまだ商用と呼ぶにはほど遠いけれど、ユーザはいない分、快適ではある。この快適さが維持されたままユーザが増え、賑わいが出れば最高なんだけど・・・どうなることやら(^^ゞ

#こまちも招待制なので、興味あれば連絡ください。ただ、実際に入ってみるとがっかりするのは必至だけれど(爆笑

投稿者 shoda T. : 20:34 | コメント (12) | トラックバック