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2006年03月16日

ライブドアの上場廃止とUSENとの提携(ニュースの視点)

証券取引等監視委員会は13日、ライブドアの決算を粉飾したとして、堀江前社長ら5人と法人としてのライブドアを証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで東京地検に刑事告発した。
同日、東京証券取引所はこれを受けてライブドアと関連会社ライブドアマーケティングの株式のマザーズ上場を4月14日付で廃止することを決めた。 両社株は翌14日には整理ポストに移された。

一方、USENは16日、フジテレビジョンが保有するライブドア株(12.7%)すべてを買収することでフジ、ライブドア両社と基本合意したと発表した。これを受け、ライブドアはUSENと業務提携を結ぶ。
ニッポン放送の敵対的買収に乗り出したライブドアとの和解条件として資本提携を結んだフジテレビだが、これでライブドアとの関係を完全に解消出来ることになる。ただし、取得時に比べると半額以下となっているため、フジテレビが15日の終値で売却したとしても約330億円の損失となる。フジは3月期決算に損失を計上した上で、ライブドアに対し賠償請求するようだ。

一方ライブドアは今後はUSENの傘下で経営再建を進めることになるが、現状ではUSENがすでに持つ株と合わせても20%にも達しない。そのため、USENは今後ライブドアの発行済み株式の過半数を取得して子会社化するため、同社株の公開買い付け(TOB)の検討に入ったようだが、2005年8月期連結決算で277億円の当期赤字を出しており有利子負債も多く、そう簡単に買収資金が調達出来るとも思えない。
ライブドアの経営陣自体はTOBにも賛同しているようだが、ここまで価値の下がったライブドア買収にUSENの株主や監査法人がすんなりGOを出すとも思えない。まだまだライブドアの行く先は紆余曲折がありそうだ。

投稿者 shoda T. : 13:28 | コメント (3) | トラックバック