大手ISP(インターネット接続プロバイダ)「ぷららネットワークス」が今月中旬から始める予定で3月に発表したWinny通信を検出して遮断するサービスについて、17日までに総務省は違法性が高いと判断、これを受けてぷららは同サービスは中止するもよう。
ただしぷらら広報は「総務省の判断にしたがう。ただ通信の秘密を侵害しないような他の方法でWinny問題に対処できるかどうか、引き続き検討していく」としており、完全に断念したわけではないようだ。
ぷららの計画では、ISP網上の通信機器でパケットのパターンをチェックし、Winnyと思われる場合に通信を遮断すると言うもの。この点が通信の秘密を侵害する恐れがあるとして総務省が検討をしていたが、「ぷららの措置は、電気通信事業法で定めた通信の秘密を侵すと考えられる」(総合通信基盤局消費者行政課)と判断した。
ただし通信の秘密を侵すとしても、電気通信や郵便事業などの「正当な業務」とみなされれば違法性はなくなるが、この点についても総務省は「正当な業務として認められない」と判断した。
ま、まっとうな判断と言うべきだろう。そもそもWinnyそのものは悪でもなんでもないし、問題となっている情報流出にしても、Winny そのものの機能として不用意な流出が起こっているわけではない。Winnyに特化したウィルスがWinnyの機能を悪用することで流出しているのだから、同様な問題を孕んでいるブラウザ等々やWindowsそのもののセキュリティホールなども同罪と言うことになってしまうはずだ。
また、P2PソフトはWinny だけではない。たまたまWinnyの名前だけが一般に知れ渡ってしまっただけで、ぼちぼちと被害が表沙汰になってきている「Share(仮称)」などなど、予備軍はたくさんある。Winnyだけに特化した「サービス」など話題作り以外の何物でもないと思うのだが・・・