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2006年07月20日

背に腹を代えたのか・・・パロマの不正改造疑惑。(ニュースの視点)

パロマ工業製の瞬間湯沸かし器で一酸化炭素中毒による事故が相次いだ問題で、当初、第三者による不正改造で安全装置が無効化されたのが主因として責任回避を強調していたパロマだが、次第に顛末が明らかになりつつ・・・一転して責任を認め、一斉点検や対策に本腰を入れることを表明するとともにパロマ工業社長が引責辞任するなど、パロマ自体の責任問題が問われる事態となってきた。

当初、死亡事故を含む一連の事故の大半は不正改造によるものとしていたが内部資料が明らかになるにつれ、不正改造によるものは半数程度で、他は制御装置そのものの故障が原因であることが明らかになりつつある。さらに、不正改造についても、パロマ自身が深く関与していた疑いが濃くなりつつあり、雪印、三菱自動車等に続く組織ぐるみでの不祥事となる可能性が高い。

そればかりではなく、事故発覚後の対応のまずさなど、松下の鮮やかな対応の後だけに、他山の石と出来なかったパロマの体質も問われることとなった。
そもそも不正改造が行われたのも、制御装置の不具合(設計不良か製造不良)が多く、予備品の在庫が尽き製造が間に合わなくなったのを補うためであったようだ。
一種、緊急避難的措置として考えられたものが、そのままアフターフォローもなく恒常化してしまったところに原因の大半があるようだ。
また、制御装置の動作保証環境が10℃?50℃であるにも関わらず、北海道などの寒冷地でも積極的に販売された事などが事故を増やす遠因となった。

しかし、製造担当のパロマ工業の社長(販売元で親会社のパロマの会長を兼任)は辞任するものの、後継者であるパロマ社長(パロマ工業社長の長男)はそのまま留任するなど、どこまで本気で責任を取るつもりなのか怪しい面も多い。
一連の事故や不祥事がトップに伝わらなかったのも、トップの意に沿わない行動が取りにくいとか、ネガティブな情報は上部へ上げにくいなどの企業体質があったためと言われ、同族経営の弊害を指摘する声もある。

投稿者 shoda T. : 2006年07月20日 20:36

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