« 今日のGoogle ... | トップ | 「統合」と「総合」 »

2008年04月10日

PC用地上デジタル放送チューナ容認、デジタル放送推進協会が決定。(ニュースの視点)

8日、デジタル放送推進協会(Dpa:放送業界と家電メーカーで組織)は、PCで地上デジタル放送を視聴・録画するためのチューナ(フルセグ仕様で内蔵またはUSB等で接続)の開発を容認する方針を決定した。
http://www.dpa.or.jp/news/news080408.html

これにより、地デジに未対応の市販PCや自作PCでも地デジが視聴・録画できるようになる。ただし録画された番組を外部の記憶装置に持ち出せない機能の搭載などを条件とする。
実際には関係各社ではすでに開発を終わっており、早いところでは今月中から出荷を始める見通し。

これまで、外部チューナ(ワンセグは除く)は番組の不正コピーの温床となる懸念が指摘されて市販が認められていなかった。また海賊版のような形ですら販売されていなかったのは、受信にはチューナだけでなく、暗号化された放送データを解読するための「B-CAS」カード(ICカード)が必要だが、関係業界・企業が集まって設立した(株)B-CAS社(http://www.b-cas.co.jp/)が審査基準をパスした機器に対してのみ発行する仕組みになっているからだ。

突破口を開いたのは、昨年末ごろから出回っている「フリーオ(Friio)」と言う海外製のPC向け地デジチューナだ。一部では違法チューナと言う報道もあるが、このチューナの販売自体は違法ではない(録画データを暗号化してないなど、技術的には違法と言うか、業界規定を遵守してないが・・・)。
FriioはB-CASカードの交付を受けておらず、B-CASなしで出荷されている。
あくまでもユーザが手持ちのB-CASカードを使用することを前提としているわけだ。しかし対処方法(再発行を受ける等)を提示しているなど、合法とは云え限りなくグレーであるのも確か。

加えて、正規にB-CASカードの交付を受けているメーカが、本体に作りつけあるいは出荷時から内蔵した状態での販売は可能だった事も大きいと思われる。後付け(単体販売)だけ禁止する正当な理由がないし、地デジPCの販売が思ったよりふるってないのも遠因にあるようだ。
後付けチューナだけを禁止する法的根拠もない上、Friioの販売を禁止する事も出来ないため、最初からB-CASを添付した後付けチューナの販売を容認することで、Friio(とそれに続くであろう「海賊版」)の存在を葬り去ってしまおうと言う事だろう。

いずれにしても、B-CASと言う日本独自の特異な対処法を取っている事や、録画回数だけでなく、再生機器にまで制限を加えた今回の対応では、第二、第三の Friio を抑制することは出来ないと思われるのだが・・・

投稿者 shoda T. : 2008年04月10日 08:13

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://shoda.tk/MT/mt-tb.cgi/589

コメント

コメントしてください

名前とメールアドレスは必須です。メールアドレスはブログ上には表示されません。私に届くだけです。 TypeKey ID のサイン・インも必須ではありません。持ってる方だけサイン・インすればいいです。




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)