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2008年12月10日

2008年のウィルス検出数は150万種類。昨年の約三倍に。(ニュースの視点)

8日、エフセキュアの日本法人はフィンランドの本社が公開したレポートの日本語訳を公開したが、それによれば2008年中に同社が世界中で検出したウイルス(悪質なプログラム)はおよそ150万種類におよび、1987年~2007年の21年間に検出した総数の約2倍に達したという。
なお、2007年に検出されたウィルスも、およそ50万種類で過去20年間の総数の2倍だった。

ただ、個人的な感触としては、すでにウィルス・メールの総数はピークを越えており、昨今はウィルスよりもスパムの方がはるかに多い。
検出された種類が倍々ゲームの様相を呈しているのは、自己派生タイプが増加したためか、エフセキュアのウィルスの分類が詳細になったためか、理由は定かではないが、以前のような特定のタイプが猛威をふるうことは少なくなったようだ。
これはプロバイダでの対策が徹底してきたことや、無償やプリインストール版のウィルス検出・除去ソフトが普及していることも大きい。

代わってマルウェアの主流はスパムメールに移っており、ウィルスも感染後にPCを止めるなどの被害を与えるものから、バックグラウンドに潜み「スパム発信機」として機能するものへとシフトしているようだ。
ま、それだけ悪質化したともいえるし、ウィルスとスパムの境界が曖昧になるとともに、当初の「いたずら」や「技術誇示」型から、儲かる「事業」へと移行していることを示している。

スパムメールだが、昨月11日に米国サンノゼに拠点がある「McColo」という迷惑メール送信事業者に対して大手ISPの2社がインターネット接続を遮断したことにより2、3割の減少を見た(英ソフォスの観測では75%減)が、その後も同水準で推移しており、プロバイダレベルで出来る対策がまだまだあることを示唆している。

ただ、ここ数日ふたたび増加の兆しがみられるので、あるいはスパム業者は新たな抜け道を見つけたのかも知れない。
おりしも、今月からわが国では「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(特定電子メール法)」と「特定商取引に関する法律施行規則(特定商取引法)」の改正法が施行されているが、こんなものはほとんど何の役にもたってないことが露呈しているわけだ・・・

とはいえ、これでようやく登録した覚えのない広告メールは有無を言わさず拒否する権利が得られたわけで、不届き業者はどんどん告発しようではないか :-)
http://www.dekyo.or.jp/soudan/ihan/

以前の法律は題名に断りを入れれば承諾がない相手に送付してもOKというザル法だったが、今回の改正で「オプトイン方式」となった。つまり、事前に送付を承諾している広告メール以外はすべて違法メールとして告発が可能となったわけだ。
ま、実際はスパムメールの99.9999%は送信者の情報など無いか偽りのものであるわけで、同法がどれだけ実効のあるものかは疑わしいのだが・・・

投稿者 shoda T. : 2008年12月10日 21:11

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