2009年12月24日
米連邦巡回控訴裁、Word 2007「カスタムXML」機能の特許侵害を追認。 | (ニュースの視点) |
22日(米国時間)、米連邦巡回控訴裁判所はカナダi4iが特許侵害を理由に米Microsoftの「Word 2007」の販売差し止めなどを求めていた訴訟で、米Microsoftの主張を退ける判決を下した。
Microsoftは問題とされた「カスタムXML」機能をWordから削除し、販売停止を避ける考え。ただし、巡回控訴裁に再審理を請求する可能性もある。
i4iの提訴に対し、テキサス州の米連邦地方裁判所の陪審団は、2009年5月20日、Microsoftに2億ドルの支払いを命じた。さらに同地裁の判事は8月11日、Wordの販売差し止め判決と賠償額に9000万ドル追加を命じた。
Microsoftはこの判決を不服として控訴していた。
Microsoftによれば、判決の対象となる2010年1月11日以降に米国で販売予定の Word 2007 と Office 2007 では、特許侵害を指摘された「カスタムXML」機能を米国向けWordから取り除くとしている(提供中の Word 2010と Office 2010 のβ版には入っていない)。
i4iが保有する特許の内容は「ドキュメント中にあるメタコードのマップを作成し、分離して格納する。マップはドキュメント中のメタコードのアドレスを示す」というもの。
ただし、OpenOffice.orgやGoogle DocsなどがサポートするISO標準ドキュメント形式であるODF(OpenDocument Format)では「カスタムXML」をよくない方法と見なし、カスタムXMLではなく拡張可能なメタデータを採用している。
これを機会に Word 2010 では、Microsoft も ODF を採用する可能性もあるが、今のところカスタムXMLを取り除くこと以外は何も表明していない。
投稿者 shoda T. : 2009年12月24日 20:16
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://shoda.tk/MT/mt-tb.cgi/737
コメント
コメントしてください
名前とメールアドレスは必須です。メールアドレスはブログ上には表示されません。私に届くだけです。 TypeKey ID のサイン・インも必須ではありません。持ってる方だけサイン・インすればいいです。