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2006年02月21日

衆院議員資産公開 平均3.8%減、トップは・・・(ニュースの視点)

昨年9月の衆院選で当選した衆院議員の資産が20日、国会議員資産等公開法に基づき公開された。

朝日新聞社の集計によると、土地、建物の課税標準額(公開価格)、預貯金、金銭信託を合計した「資産額」の議員1人当たりの平均は4984万円で、前回公開時点(5182万円)より3.8%減った。 <略> トップは前回と同じく民主党の鳩山由紀夫氏(北海道9区)で16億5591万円。2位は・・・<略>
朝日新聞
<略> 主な政党の議員1人当たりの平均資産額は、自民党が最も多く約5800万円。民主党は約4100万円、社民党は約1800万円、公明党は約1200万円、共産党は約500万円。 <略> 資産は昨年9月11日の任期開始時点のもので、土地・建物は固定資産税課税標準額、有価証券は額面金額で記されているため、実勢価格とは開きがある。
読売新聞
20日発表された主要政党党首の資産総額を比べると、小泉純一郎首相(自民党総裁)が前回(2004年4月)に比べて約735万円増え、約1億3103万円でトップとなった。 <略> 党首比較での2位は、自民党を離党した国民新党の綿貫民輔代表で5801万円。民主党の前原誠司代表は約181万円で、衆院の平均資産を大きく下回った。
日本経済新聞

マスコミ三社の記事をざっと引用してみたが、これ以外のマスコミの報道内容も大同小異だ。
わずかに上記の日経の記事が、最初に小泉首相の資産額が「前回に比べ約735万円増え」とあるので期待したのだが・・・結局他社と同じような報道姿勢であることがわかってがっくり(-.-)

毎年毎年繰り返される政治家の資産公開だが、いったい何のために公開されるのかわかっている人がいるのだろうか?
特に十分理解して報道しなければならないはずのマスコミが、このような「人気投票」とまったく同じ次元での報道ぶりではどうしようもない。

そもそも資産公開はイギリスが先鞭をつけた政治改革の一連の手順のひとつだ。かつて(20世紀初頭くらい?)のイギリスも政治腐敗がひどかったようだ。
で、資産公開だが、資産額などなんら重要ではないのだ。
そりゃぁ当然だろう。政治家と言っても色々な出自の人がいる。事業家もいれば塩ジイのような先祖代々の資産家もいる。そういう資産額を比較して何の意味があるというのだ?
では何のために公開が必要か。
それは政治家がその地位を利用して不当な利益を上げてないかどうかを監視するためである。
だから重要なのは資産額ではなく、前回からどれだけの増減があったか。その増減額の内訳が何か、と言うことだ。
つまり大幅な増加があっても、それが政治とは関わりのない事業からの利益であったり、土地の売却益であったりした場合は何の問題もないが、たとえば土地の売却益にしても、政治がらみで急騰した土地であれば・・・と言うことだ。
だからマスコミは前回との差が何によるものか、そういった観点から報道すべきであって、人気コンテストの結果発表のようなお祭り報道などバカげたことを繰り返すべきではないのだ(-.-)

投稿者 shoda T. : 2006年02月21日 12:53

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