2006年09月21日
NTT東、IP電話の発信を50%規制 | (ニュースの視点) |
連休明けの19日?20日にかけて、通話量増大でつながりにくくなっていたNTT東日本のIP電話サービス「ひかり電話」だが、ネットワークの負荷を軽減し、安定した運用を維持するため21日も発信規制をしていることを発表した。
規制を始めたのは午前9時4分ごろで、ひかり電話からひかり電話以外への発信について通話の規制を開始した。このときの規制率は約20%。続いてひかり電話以外から発信し、ひかり電話へ着信する通話も制御を始め、午前9時40分の時点での規制率は約50%だと云う。
NTT東日本では「通話の集中が緩和されることで、徐々につながりにくい状況は解消されるはず」としている。
NTT東日本のひかり電話は6月末で73万回線(現在は約80万回線)の契約があると言うが、それに見合っただけの設備や、アナログ回線へのゲートウェイが整備されているのだろうか?
IP電話のトラブルは、今年初頭?春にNTT西日本でもあったが、あの時は機器の故障や、データベースのトラブルが原因だった。
それに対して、今回のNTT東日本のケースは、まだ原因は究明中ではっきりしないが、基本的には故障等ではなく輻輳(ふくそう)、つまり発信数増大によるもの。
現在判明しているところでは、19日の障害は法人向けの「ひかり電話ビジネスタイプ」の加入者系呼制御サーバーに通常の日の三倍の「呼」が集中して不安定化。それにつられ上位の中継系呼制御サーバーまで不安定になったという。
一方、20日は個人向けのひかり電話の中継系呼制御サーバーが突然動作不安定に陥ったのが引き金となったようだ。いずれの場合も、なぜ不安定になったのか、今のところ原因は不明だという。
呼制御サーバが不安定化した理由がバグによるのか仕様的な原因があるのかわからないが、「呼」の予想以上の増大が原因であるのは間違いない。それはNTT東日本としても認識しており、だからこその発信規制なのだろう。
いずれにしても、一方で積極的な「販促」を行い、ユーザをIP電話へ勧誘しておきながら、設備がそれに追いついてないのは明らか。その上、想定数以上の発信が発生すると不安定になってしまう脆弱なソフトウェアの問題もありそうだ。
NTT東日本は知らないけれど、NTT西日本の広告や代理店等の電話攻勢などから類推すれば、直接間接に営業に使われれている費用は半端な額ではないと思う。実際ににどれくらいの費用をかけているのかは知らないが、それに見合っただけの費用を、設備やソフト開発に使っているのだろうか?疑問だ。
投稿者 shoda T. : 2006年09月21日 16:28
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コメント
NTT東日本は、まず19日の原因を以下のように発表した。
>>不具合があったのは,主に企業で使われる代表番号に関連する機能。
>>着信した呼を,同一グループに設定した電話機に順番に振り分ける
>>機能の処理が大幅に増加したことで,ソフトウエアに不具合が発生。
>>呼制御サーバーのふくそうを引き起こした。その影響が中継系の
>>呼制御サーバーにも及び,ふくそうの範囲が拡大した。
「処理が大幅に増加したことでソフトウエアに不具合」とは良くわからない表現だが、内部でオーバーフローでも起こして無限ループに陥ったのだろうか?
いずれにしても、バグってことだ。
「影響が中継系の呼制御サーバーにも及び」ってことは、中継系も同じバグを抱えているのか、あるいは無意味な呼をリジェクトするなど、異常時対策が不十分だったことは否めない意実のようだ。
投稿者 shoda T. : 2006年09月26日 13:04
一方20日の原因は、
>>19日に発生した大量の呼をさばくためデータがIP電話用のサーバー上に
>>残留。性能が低下し、同様に輻輳状態となった。
26日、NTT東日本の高部豊彦代表取締役社長は会見を開き原因を報告するとともに陳謝した。
>>ひかり電話のビジネス向けの各サーバーで、毎秒10以上の通話が
>>発生すると遅延が生じる状況だった。毎秒100通話まで改善させた
>>100通話を想定してシステムを構築したが、「実際の処理能力は
>>10通話の性能だった。
電話システムにおいて、輻輳が起こった時にどう対応するかと言うのは基本中の基本なのではないだろうか?
そのような基本機能はおろか、基本的な処理能力について、設計値を満たしているかどうかのテストすらしてなかったと言うことなのか?
とんだ茶番だ(-_-;)
投稿者 shoda T. : 2006年09月26日 13:12
今後の対策として高部社長は
>>設備の増設工事の前倒しと、故障時の対応を迅速にする
と述べたと言うが、今回の障害は故障ではない。ありきたりな常套句だけの陳謝や、何かトンでもなく間抜けな答弁は、しょせん何も理解してないことを白日の下にさらけ出しているだけ、のような気がしなくもないが・・・
投稿者 shoda T. : 2006年09月26日 13:16
以前、NTTの仕事をした時、バグも故障と呼んでいました。
投稿者 imasa128 : 2006年09月29日 13:14
ありゃ、「故障」と言うのは「NTT語」でしたか。
しかし「故障」と言うと最初はちゃんと動作してたと言うイメージがあるので違和感ありますねぇ(^^ゞ
投稿者 shoda T. : 2006年09月29日 14:47
週刊アーカイバニュースにコメントが引用されていて、ちょっと嬉し恥ずかしです。
公式発表で内部用語を使うとは思えないのですがね。
NTTの仕事をしたのは3,4年前ですが、バグを故障と言うのには唖然としました。
電電公社の体質を引きずってるのは確かなんでしょうね。
投稿者 imasa128 : 2006年10月07日 14:49
担当者が社内用語「故障」で上部へ上げた報告を、そのまま一般用語と勘違いして公表した可能性もありますね(笑
いかにも隠語的な言葉ならチェックも入るでしょうけど、「故障」ってふつうの言葉だし。
もしかしたらトップは「バグ」の社内用語とは知る由もなかったのかも、ですね(-_-;)
投稿者 shoda T. : 2006年10月07日 16:51
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