2007年08月 バックナンバー

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2007年08月30日

安倍改造内閣が発足(ニュースの視点)

27日、予定通り安倍改造内閣が発足した。

あらかじめ舛添氏や増田前岩手県知事など、一部の名前がリークしていたことや、小池防衛相の「続投拒否発言」等で新閣僚の予想が付いたこともあり、一般には新鮮味が薄いと言う印象が強いようだ。
いみじくも民主党の鳩山由紀夫幹事長が皮肉ったように「サプライズがないのがサプライズだ」という事か。

安倍首相自らは『政策実行内閣』と命名したようだが、この名で呼ぶ人はいない。前回が『お友達内閣』でほぼ「民意」は統一されていたのに対し、今回は実にバラエティに富むが、決定打はないようだ ;-)

『安倍改造内閣』はズバリすぎて面白みも何もないが、その他には『中途半端内閣』『ちょいマシ内閣』『派閥均衡・口封じ内閣』『出直し内閣』『豪華幕の内(賞味期限ぎりぎり)内閣』『安倍カラー出せない内閣』等々・・・

ニュースや論説に現れたタイトルだけ眺めていても面白い。

・日経BP:改革の旗を降ろした安倍改造内閣
・立花隆:自己主張失い生命力失った断末魔の安倍改造内閣
・田原総一朗:“お友達”から“お年寄り”へ期待はずれの安倍改造内閣
・浅川博忠:安倍中途半端内閣、予算を成立させ越年することができるか
・田中秀征:“安倍”内閣は“自民党”内閣に
・日本経済新聞:安倍改造内閣支持率41%、参院選後比13ポイント増
・共同通信調査:安倍改造内閣、支持率40.5%
・産経・FNN世論調査:内閣支持率38%に回復
・朝日新聞:改造内閣支持33%、不支持なお53%
・読売新聞:改造内閣支持率44・2%、参院選後比12・5ポイント増(ママ)

上掲の内閣支持率の調査は概ね27、28の両日に調査が実施されているが、各メディアを総合すると最低(朝日、毎日の33%)から最大(読売の44.2%)まで11%以上もの開きがあり、統計理論で言うサンプリング調査の信頼度から考えられる範囲を大きく逸脱している。
これほど差が出るのは珍しいが、メディアにより調査対象に偏りがあるのか、微妙な調査時期の差(高々一日だが)が影響しているのか、あるいは質問内容(否定的質問か肯定的質問か)や、調査主体の名前(嫌いなメディアには回答しない人も・・・)が影響しているのか、これだけでは判断しがたい。

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投稿者 shoda T. : 22:21 | コメント (0) | トラックバック

Microsoft、WGAで正規版Windowsを海賊版と誤判定、原因は人的ミス(ニュースの視点)

24?25日(米国時間)の24時間のあいだに米MicrosoftのWebサイトからアップデートをした数百万人のWindowsユーザが正規版Windowsを海賊版と誤判定されるトラブルに見舞われた。
原因は悪名高い海賊版対策プログラム「WGA(Windows Genuine Advantage)」のバグによる。
Microsoftによればサーバに何らかの問題があって誤判断が生じたが、25日には修正を終えたという。

WGAの検証システムはユーザの使用しているWindows XP/Vistaが正規版であることを確認し、海賊版Windowsユーザーによるソフトウェア・アップデートのダウンロードを阻止する。MicrosoftのWGA担当上級製品マネージャのAlex Kochis氏は「誤った検証結果を受け取った場合、当社のWebサイトで再検証すればシステムを修正できる」としている(再検証後再起動が必要)。

28日、Alex Kochis氏が開発者向けブログで明らかにしたところによれば、障害の原因はWGAシステムの変更にともなう人的ミスであるという。
試作段階のコードを誤って本番用サーバに入れたため、アクティベーション処理と判定処理の両方が影響を受けたという。アクティベーション処理の障害は変更をロールバックすることで30分もかからず修正出来たが、判定処理に試作コードの影響が残っていたと言う。

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投稿者 shoda T. : 12:19 | コメント (0) | トラックバック

2007年08月23日

スカイプで大規模障害、原因は Windows Update??(ニュースの視点)

16日(欧州時間)、IP電話のスカイプのサービスがシステム障害によりユーザがログインができなくなり、発信や受信、プレゼンス(状態)の確認などができなくなった。
その後、徐々に回復し、二日後に復旧、スカイプ・テクノロジーズ(ルクセンブルク)は18日にサービスの再開を宣言した。

その後、スカイプ・テクノロジーズはマイクロソフトに協力を依頼、調査の結果、直接のきっかけがマイクロソフトが16日に実施した定例的な Windows (/Microsoft) Update にあったことが判明した(20日)。
ただし、今回のアップデート内容がスカイプに悪影響を及ぼしたのではない。

今回のアップデートの結果、多数のPCがほぼ同時期に再起動したが、これによりスカイプのソフトも再起動。スカイプは仕様上、再起動時にはスカイプのサーバに再ログインを行なう。
この結果、短期間にスカイプサーバへのログイン要求が集中したため、システム・リソースに不足をきたしログイン不能となり、ユーザPC側も送受信を出来ない状態に陥ったのだと言う。

スカイプはユーザPC同士が直接通信する(P2P通信)ことでサービスを行なうため、ネットやサーバが高負荷となりにくいと云われているわけだが、それでも通信の開始時にはサーバへログインすることで相手PCのIPアドレスを得なければ通信を開始することが出来ない。
今回は多数のPCが同時に再起動するという、設計上は想定されていなかった事態が、はからずも Windows Update により発生したため、本来は起こりえない(起こり難い)と思われていた短期間にサーバへ多数のログインが集中する状態が発生しサーバの能力を越えてしまって「ソフト」メルトダウン (負荷低下で自然解消)を起こしてしまったようだ。

同様の分散システムであるインターネットの根幹を成すDNS(Domain Name System)でも、NTTのIP電話でNTT内部のDNSが高負荷となってIP電話がつながりにくい状態に陥る事故が昨年来、何度か発生しているが、あの場合はNTT内部ネットのDNS設計の拙さに原因があったとみられる(既報)。
今回は設計上の拙さはなさそうだが、分散システムの設計の難しさ(どこまでの事態を想定すればいいのか)を露呈したとも言える。

Windows Update に限らず、ウィルス対策ソフト等でも、自動更新に設定された場合、多数のPCで同じ時間に更新に入ることが多く、今後はそういった事態まで想定したシステム設計が求められるだけでなく、自動更新を行なう側でも、更新時間を分散するなどの配慮が求められることとなるだろう。

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投稿者 shoda T. : 23:12 | コメント (0) | トラックバック

パラマウント、Blu-ray Disc切捨て?(ニュースの視点)

.20日(現地時間)、米Paramount Picturesと米DreamWorks Animationは、今後はHD DVDフォーマットでのみ作品を供給していく方針に転換したと発表した。
これまではHD DVDと同時にBlu-ray Discフォーマットでもタイトルをリリースしていたが、Blu-ray Discタイトルは出荷停止とし、今後発売されるタイトルは HD DVDのみとで供給していくという(ただしスピルバーグ作品は対象外だと言う・・・)。

これを受けて、21日にはパラマウントホームエンタテイメントジャパンも、今後は日本でもHD DVDのみを支持していくと表明した。
米国と日本では市場動向に違いがあるが、日本法人としてParamountの決定に従う必要があるだけでなく、実質的に、タイトルそのものも米国から供給を受けているため、日本独自でBlu-ray Discでリリースするのが難しいのも理由であると説明している。

今回の決定は「現行のサービスを詳細に評価した結果、特に技術やコスト面などでHD DVDの明らかな優位性を確認した」ため、としているが、技術やコスト面だけであれば当初から比較可能であったわけで・・・
表面的には語られていないが「政治的」な面があるのか、あるいは実際の米国での普及状況に対応した結果なのか、イマイチよくわからない(米国ではXBOX 360がHD DVDを採用している他、廉価なHD DVD装置が販売を伸ばしていると言う話もある)。

パラマウントの決定が永久的なものとは思えないが、他のタイトル供給者や両陣営の今後のシェア争いにどれくらい影響を与えるか、見ものだ。

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投稿者 shoda T. : 12:41 | コメント (0) | トラックバック

2007年08月17日

混迷を続ける Linux 問題に終止符?(ニュースの視点)

10日(現地時間)、米ユタ地方裁判所は「unixの著作権は米Novellが保有している」として米SCO Groupの提訴を退ける判決を下した。
SCOは2004年1月「NovellがunixおよびUnixWareの著作権を保有しているとの主張は誤りであり、これにより同社(SCO)が損害を被っている」としてNovellを提訴していた。
この他にも、SCO Groupは米IBMがunixソフトウェアのライセンス契約に違反したとしてユタ州裁判所に提訴しているが、今回の判決が確定すれば、これらの提訴も根拠を失う。

これら一連の提訴は、SCOがLinuxベンダー&ユーザ相手に起こした大騒動の最終ラウンドとも言うべきものだが、そもそもSCOがunixに対する根本的な権利を保有(SCOはNovellから権利を譲渡されたと主張)していないとなれば、大騒動にも終止符を打たざるを得ないだろう。
なお、Novell は自らSUSE Linuxのディストリビューションを行なう(SUSE社を買収)など、Linux の強力な支援者ともなっており、コア部分以外はunixからのコードやライセンス使用も多い Linux にとって、Novell がunixの権利の正当な保有者であると言う裁判所の認定の意味は大きい。

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投稿者 shoda T. : 22:27 | コメント (0) | トラックバック

北京オリンピックは1.3億元の黒字・・・と、北京五輪委が収支予測(ニュースの視点)

最近開かれた国際メディア・シンポジウム席上で、蒋効愚北京オリンピック委員会副主席が発表した収支予測によると、収入総額は195.4億元(23.63億米ドル)、支出総額は194.1億元(23.47億米ドル)で、1.3億元(0.16億米ドル相当)の黒字になるという。

いやまぁ中国だからどうと言う気はないのですが、過去どこのオリンピックもそういう予測ないし皮算用でやってるんですよね :-)
でも実際に黒字を出したのは、ロサンゼルスだけ。
あれはスペシャルですから。たった一人のずば抜けて才長けた人がいたおかげであって・・・
どうせ国家威信かけてやるんだから、堂々と損得抜きでやるんじゃ、って言えばよさそうなもんだけどなぁ(w

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投稿者 shoda T. : 19:24 | コメント (0) | トラックバック

依然としてPDFスパムが増加、偽情報で実際に株価上昇も。(ニュースの視点)

8日、英ソフォスが明らかにしたところによれば、株価操作を目的とした「PDFスパム」が急増、特にこの日だけでも30%の増加が見られたという。

Mass pump-and-dump scam causes spam level surge

また、現在出回っているPDFスパムで言及されている企業の株価は、この1週間で2倍近くに上昇しているという。

#株売り抜けたんでしょうか。実際に儲けてるんですねぇ>>スパマー

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投稿者 shoda T. : 19:21 | コメント (0) | トラックバック

2007年08月15日

不覚にも・・・(日常非日常)

おっこちで一番出てるとこをしこたま・・・
かくして、片手ほど初体験をしてしまった(笑
いやいや笑い事でもないんだけど、まぁしばらく・・・

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投稿者 shoda T. : 21:33 | コメント (5) | トラックバック

2007年08月11日

The Times They Are A - Changing(日常非日常)

この業界、俗にドッグイヤーと云われるけれど、まぁ・・・30年もいると、そんじょのことじゃ驚かないつもりだったが、いやはやこの前は心底びっくりしてしまった。
お客さんから電話があって、納品したフロッピーが読めないと言う。
サイズの小さなソフトの場合は、互換性の問題を避けるために昔から2DDのフロッピーで納品することにしている。それでもたまにドライブにマージンのズレがあるからだろう、エラーが出て読めないことがある。
今回もそうだと勘違いした。しかし良く聞いてみると、エラーで読めないのではなく、そもそも読める環境が無いのだと言う。

最近はノートPCで統一している会社も増えたし、デスクトップPCでもフロッピードライブの付いてない機械が増えた。
だから、一般ユーザ企業であれば、フロッピーの読めない環境も普通になって来てるかも、とは思っていたが・・・今回の相手はソフト屋さんである。
まさかこの業界にまでフロッピーレスな環境が増加しているとは驚きである。

もちろんうちの会社だって、フロッピードライブが付いているのは半分もない。それでもUSB接続のドライブは用意してある。
安いものなんだから、せめて一台くらい・・・と思うのは古い人間なんだろうなぁ、どうせ(T_T)

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投稿者 shoda T. : 10:17 | コメント (0) | トラックバック

2007年08月09日

レノボ、パッカードベルの買収を検討。(ニュースの視点)

7日、米レノボは欧州のPCメーカーであるパッカードベルの買収を検討することで、覚え書きを交わしたことを発表した。

パッカードベルは、ヒューレットパッカードともベル(AT&T)とも無関係。
元々米国の無線機メーカーだが、90年代に低価格PCに進出。その後、NECが買収して、国内でもNECとのダブルブランドで販売されていたこともある。
しかしNECはパッカードベルNECを、昨年10月に米eMachinesの創業者の一人John Hui氏へ売却した(eMachines自体は2004年に米ゲートウェイが買収)。
パッカードベルには台湾Acerも関心を持っていると言われているが、Hui氏は否定している。

レノボは中国資本だが、母体は元IBMのPC部門なわけで、今回の買収が実現すれば、さしずめコンピュータメーカーが手放したPCメーカー連合と言うことになるのか。
パッカードベル自体は欧州中心でシェアはさほど大きくないが、この連合により、HP(コンパック、DEC)、デル、レノボの3強の地位は一段と強化されると言うことになるだろうか。

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投稿者 shoda T. : 19:11 | コメント (0) | トラックバック

2007年08月01日

参院選、自民党大敗。安部首相は予定通り続投。(ニュースの視点)

29日投開票が行なわれた第21回参院選は、非改選議員を含めた過半数を野党が占める結果となった。
特に民主党は28議席の純増で、総数として109議席を確保。
逆に与党は29議席減らし105議席となり、民主党一党で与党を上回る勢力となった。
安部政権は選挙前から、参議院は国政を律する府ではないから、敗残しても退陣はしないと予防線を張っていたが、予定通り続投する意向だ。自民党内にも退陣を求める声はあるが、惨敗の中で敢えて火中の栗を拾う人材もいな いこともあり、容認されるだろう。ただし、中川幹事長はじめ安部総裁以外の幹部は辞任する見通し。

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投稿者 shoda T. : 23:07 | コメント (1) | トラックバック