2008年08月06日
NTTひかり電話アダプタ126万台に不具合 | (ニュースの視点) |
4日、NTT東日本およびNTT西日本は、ユーザに提供しているひかり電話対応ルータ(東日本)やVoIPアダプタ(西日本)の一部機種のファームウェア(ソフトウェア)に不具合があり、電源投入後約8ヶ月間連続使用した場合に、ひかり電話の発着信が出来なくなることが判明したと発表した。
該当する機器の台数はNTT東日本が約120万台、NTT西日本が約6万台。
→ http://www.ntt-east.co.jp/release/0808/080804a.html
このバグを修正したバージョンは7日から提供される予定で、オンラインでバージョンアップが行われる(ただし、バージョンアップの開始はユーザ操作が必要)。
今回の不具合は2月頃にユーザからのクレームがきっかけで検証をしたが、当初は現象が再現出来なかった。その後、疑似環境での接続テストやプログラムの変数変更等のテストでようやく判明したと言う。
具体的には、ファームウェアのタイマー機能において約249日(8ヶ月)でリセットされるべきカウンターがリセットされない実装になっていたのが原因という。そのため約8ヶ月間連続使用しなければ再現しない。
しかし8ヶ月で「リセットされるべき」カウンターとは奇妙な実装だ(笑
ま、発表はソフトに詳しくない人(それも複数人)を経てのものだから、曖昧な表現にならざるを得ないのかもしれない。
約249日と言うのは、おそらく10msec精度のタイマーで248日と13時間ほどの数値と思われ、二進数で31ビットで表わせる最大値となる。「リセットされるべき」となっているが、そうではなくてこの数値を超えると32ビットになり、32ビットで表現される内部カウンターを符号付きの数値として扱った場合には、負数となってしまい正しく判定出来ないのが原因と思われる。
つまり内部のタイマー設定値と比較すべき数値が負数なので、タイムアップ判定が出来ず、タイマー待ちのままとなるのが原因と思われる。
かつて、Windows3.1 でも同様の不具合で連続使用すると止まってしまったことがあるし、Windows NTではデータベースだったと思うが、ログ記録が出来なくなって使用不能になるトラブルもあった。
電源を入れっぱなしで使用するのが前提の機器としては、設計&テストが甘すぎると言わざるを得ない。
もしソフト修正が公表されているように単純に「リセット」するだけの対策を行ったのだとしたら、この前後のタイマー判定がめちゃくちゃになるはずだ。
バージョンアップの約8ヶ月後に新たな問題が出なければいいのだが・・・
それにしても、東証のシステムと並んでNTTのひかり電話関係もまたトラブルの宝庫だと感心せざるを得ない(-_-;)
投稿者 shoda T. : 2008年08月06日 18:29
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://shoda.tk/MT/mt-tb.cgi/620
コメント
コメントしてください
名前とメールアドレスは必須です。メールアドレスはブログ上には表示されません。私に届くだけです。 TypeKey ID のサイン・インも必須ではありません。持ってる方だけサイン・インすればいいです。