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2008年11月18日

米Transmetaの終焉。(ニュースの視点)

17日、米Transmeta(半導体技術)は2億5560万ドルで米Novaforaに身売りすると発表した。
Novaforaは米カリフォルニア州サンノゼの、Transmeta同様に製造設備を持たず設計と技術開発に専念する半導体企業(一般にファブレスと呼ばれる)で、デジタルビデオプロセッサが主市場。Transmetaの電源管理技術を加えることで幅広いビデオ対応デバイス向け製品を提供出来るとしている。

買収はこの後、Transmeta株主および規制当局の承認を得て来年第1四半期に完了する見込みで、Transmetaは上場廃止となる。
なお、Novaforaは上場していない。

Transmeta が身売り先を探していると報じられたのは少し前だが、早々に売却が進んだようだ。
Transmetaは、1995年創業のベンチャー企業で、Crusoeと云うハードとソフトをうまく組み合わせることで大幅な省電力を実現した x86互換のCPUの開発で知られている。その後、Efficeon シリーズも開発したが、機能面の増強のためかチップサイズの増加と消費電力の増加が予想以上で、期待された競争力を得ることが出来なかった。
いずれのCPUも、省電力では優れるものの、性能面での劣位は争いがたく、市場では必ずしも成功したとは言い難かった。

同社は2005年にはCrusoeとEfficeonプロセッサの製造も中止し、LongRunやLongRun2と云ったCPUの電源管理技術のライセンス商売に専念するようになっていたが、これも Intel や AMD等が独自技術の開発に邁進していることからいつまでも技術的優位を保てないと判断したのだろう。

CrusoeとEfficeonについては、AMDや香港の企業に売却されているほか、電源管理技術はAMDやSONY等に供与されている。また、先ごろIntelとの特許係争も和解し、Intelに技術供与するとともに和解金を受け取ることで合意していた。身売りのタイミングとしてはベストであったのかも知れない。

投稿者 shoda T. : 2008年11月18日 23:32

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