2010年02月 バックナンバー

« 2010年01月 | トップ | 2010年03月 »

2010年02月25日

2009年の有料音楽配信実績は前年並みか、減少傾向に。(ニュースの視点)

社団法人日本レコード協会は、2009年の有料音楽配信売上実績を発表したがダウンロード数は前年比2%減の4億6822万回、金額ベースで、辛うじて前年並みの909億8200万円だった。
内訳では、モバイルサイトからのダウンロードが4億2134万9000回で前年比4%減、インターネットサイトからのダウンロードが4681万3000回で12%増と、モバイル市場が飽和していることを如実に示している。

一方、米国の市場調査会社NPD Groupの調査でも、デジタル音楽のダウンロード購入者数が前年比で100万人の減少になっている。
同社シニアアナリストのRuss Crupnick氏は、オンライン購入を中止した大半は、2007年~8年に初めてインターネット利用を開始した高齢の消費者で、試してはみたものの、興味を失ってしまったのが原因であると述べている。
逆に、一人当たりのダウンロード購入費は、年間で平均して33ドルから50ドルまで上昇したと云う。

いずれにしても、日米ともに音楽のダウンロード市場は成熟期を迎えているようだ。

...
投稿者 shoda T. : 21:47 | コメント (0) | トラックバック

2010年02月18日

ウィルコム、会社更生手続開始へ。サービス等は変更なく継続。(ニュースの視点)

18日、ウィルコムは取締役会を開催し会社更生手続開始を決議、同日東京地方裁判所に申し立てを行った。負債総額は2060億円(2009年12月末時)。
事業や顧客に対するサービスについては今後も従来通り継続して提供するとしている。
会社更生手続開始により、ウィルコムは東京地方裁判所から保全処分、監督命令兼調査命令等の諸命令の発令を受けた。

ウィルコムが会社更生手続開始の申し立てを行うとともに、主力行である三菱東京UFJ銀行とみずほコーポレート銀行が連名で企業再生支援機構に対して支援を依頼、企業再生支援機構は事業再建の支援を検討しているという。
また、支援については、アドバンテッジパートナーズ有限責任事業組合がサービスを提供するファンドやソフトバンクなどとも協議しているという。

元々PHSと云うのは、家庭用のコードレス電話技術を転用したもので、インフラにINS電話網と電話や電力用の電柱を使うなど、ローコストな携帯電話網が特徴だが、デジタル通信が主流になって来た現代では、逆にその低速性が足かせになっていた。高速化への技術はXGPとして結実しつつあるが、そのための投資は半端ではなかったことも、今回の破たんの要因になっている。

PHS事業は電波の弱さやサービスエリアの狭さ、世界的にもマイナーな存在であることなど、事業としては拡大は難しいが、逆にその点を活かした用途・・・病院や企業内システムなど・・・に特化すれば、生き残れるかもしれない。しかし現実には高速化の要求を無視することは出来ないことが、最大のジレンマとなっているようだ。

...
投稿者 shoda T. : 22:19 | コメント (2) | トラックバック