2007年10月 バックナンバー

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2007年10月31日

itojun死す(-_-;)(日常非日常)

ネットを様々な情報が駆け巡っている。
最初は目を疑ったが、WIDE PROJECT としても村井純氏名で公式リリースが出ている以上、間違いない事実なのだ。

訃報:萩野純一郎氏

同じソフトウェアの分野で仕事をしてる者として一度はお会いしたかった。
でもネット/ソフトに関しては、彼とは分野が違いすぎて直接の接点も面識もなかった。

それにも関わらず、mixi でマイミクとなっているのは、彼もまたPANTA/頭脳警察のファンであったからだ。
そもそもは頭脳警察MLの大先輩でもあり、mixiもその繋がりで彼の紹介で入会しただけに感慨深いものがある。
もっとも最近の彼のmixiの再生履歴を見ると、PANTA関係は全く聴いていないようだ。ことのほか今年は元気なPANTAをもっと聴いていてくれたら、あるいはこんなことにはならなかったかも、などと思うのは考えすぎだろうか。

何があったにしろ、世界に誇れる数少ない日本人プログラマの一人であったことは間違いない事実で、惜しい人物を失くしたものだ。冥福を祈るしか出来ないのが歯がゆい(-_-;)

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投稿者 shoda T. : 22:02 | コメント (3) | トラックバック

2007年10月28日

わからないなら専門家に聞け(日常非日常)

社保庁のシステムと云い、日本信号の自動改札機と云い、バグ内容についてわけのわからぬ報道が続いている。
まず社保庁だけど、

年金記録の持ち主を特定する手がかりの一つである生年月日のうち、日付がまるめられてコンピューターに記録された期間があり、社会保険庁が全国的に調査を始めたことが、25日午前の参院厚生労働委員会で明らかになった。

(中略)

問題の日付は、1?9日が1日、10?19日が10日、20?29日が20日、30、31日は30日として記録されている。

(中略)

原因について、蓮舫議員が「問題の時期にコンピューターを切り替えており、(正しく入力されたデータをまるめて変換する)プログラムミスがあったのではないか」と指摘したのに対し、石井部長は「その可能性を含めて調査している」と答えた。


asahi.com:生年月日まるめて記録、数十万人影響も 宙に浮いた年金

この記事(元の質疑応答でも?)では、どの時点で「丸められた」のかに言及していないので、なんとも云いがたいのだが、それならなぜ「プログラムミス」などと言う言葉が安易に語られるのだろう?
しかし、それよりもまず「生年月日をまるめて記録」と云う表現に違和感がある。
まるめると云うと、ふつうは金額等の数値に使うもので、日付や時間には使わないと思うのだが・・・それはともかく、ざっと考えただけでも可能性として

1.最初の入力時点からそのように入力された(マニュアルがあるはず)。
2.入力時点で、ソフトが下一桁を無視した。
3.システム移行時の変換ミス(プログラムでやったとは限らない)。
4.変換後のデータを新しいシステムが読み込む時点で切り捨てた。
5.そもそも日付は入力されていなかった(変換時か別システムが補った)。
6.。。。

ともかく、「63?66年度の4年間に就職や転職をしたり国民年金に加入したりした人のほとんどの生年月日が、そうした形で記録されていた」と言うのだが、「ほとんど」で全部ではない?のかとか、4年間だけなぜ?と謎だらけ。

次は先日の自動改札機が止まった問題の原因について、日本信号は具体的なバグの内容を発表したというのだが、これが発生当時に報道された内容に輪をかけた意味不明な内容。ほんとうにバグ内容を把握しているのだろうか?

障害の引き金になったのが、2バイト(2進法で16けた)のデータだった。例えば改札機の場合、ネガデータは5451件分(6万5518バイト)を一区切りとして処理される。処理は4バイトずつ進めるため、最後に2バイト余る。全角ひらがなや漢字1文字分のデータ量だ。

半端な2バイトも、件数がこの一区切りまでなら正常に処理されていた。だが、5452件以上になると「85件増すごとに5件の割合で、余った2バイトの処理を忘れる」(同社)というプログラムの欠陥があった。


asahi.com:1文字分のミスで大トラブルに 首都圏改札機トラブル

この内容・・・そもそも数字のつじつまが合わない。
5,451件分のデータでなぜ65,518バイトになるのか?
一件が12バイトの固定長だとすれば、5,451件で65,412バイトである。固定長でないとすれば、そもそも5,451件で65,518バイトなどと決め打ち出来ないわけで・・・
これはやはり、一部の情報にあるように、件数ではなく、データ内容に関係なくパケットでの区切りと考えた方が明快だ。2進数として区切りのいい65,536バイトには18バイト足りないけれど、ヘッダーとして18バイトを使うとすれば、これも明快につじつまが合う。

さらに「処理は4バイトずつ進めるため、最後に2バイト余る」に至っては、もうこれ自体がバグを暗示しているとしか云い様がない。
そもそもバイトデータと思われる元データ(パケット処理の話ならさらに・・・)を、4バイト区切り(int32かlongで扱ってるってことだろ?)で処理すること自体がバグの温床だ。正気のプログラムとは思えない。
あるいはデータとしては4バイト数値(int32またはlongが三つで12バイト・・・)だとしても、「最後に2バイト余る」わけで、パケットに分解された生データを扱っていると言う自覚なしのプログラムであることは明確だろう。

それにしても、2バイトの差を、全角一文字に喩えた記者は、よほど自分の(中途半端な)知識をひけらかしかったに違いない。が、あまりに中途半端すぎて、専門家の失笑を買うことしか出来なかったわけだが(笑

それはともかく、さらに謎なのは「85件増すごとに5件の割合で、余った2バイトの処理を忘れる」と言うクダリだ。
この数字のつじつま合わせ・・・85件や5件の意味を誰か説明してくださ??い(-_-;)
なお、もし12バイト固定長だと仮定した場合は、85件で1020バイト。バッファーを1024バイト(2の10乗・・・)か1025バイト(1024+1)取っていれば、4バイト(か5バイト)が漏れる可能性まではわかった。が・・・まさかそれを5件と?
だとすると、当初の「特定のバイト数の時」と言うのが嘘になる。
それとも単に5,451件以降のネガデータは一見正常に処理されていたように見えて、実は単に「無視されてしまってた」だけの話だったのだろうか?
謎が謎を呼びすぎる報道の連続だ、今回の事件は。

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投稿者 shoda T. : 20:21 | コメント (3) | トラックバック

2007年10月27日

グロリオサ(日常非日常)

静岡の58歳の男性が、自宅の庭で「ヤマイモを見つけた」と調理して食べたグロリオサの球根で中毒、多臓器不全のため死亡したと言うニュースを見て、そんな似たものがあるのかと調べて驚いた。
キノコでは食用のものと似た毒キノコを食べて・・・というニュースが良くあるが、ヤマイモとはねぇ。
それに・・・下記を見れば一目瞭然。毒キノコの話とはレベルが違いすぎる。
しかし58歳?
まだ分別盛りと言うか、まさかボケてもいるまいに・・・

あちこちから借りて来た写真を貼ってみる。
まずは花。ヤマイモは貼らないけど、つる性の植物で小さな花で間違えようがないくらい違う。

グロリオサ

それから、問題の球根。

上がヤマイモの根で、下がグロリオサの球根だが・・・
このヤマイモはナガイモとも呼ばれる栽培品種で、いわゆる自生のジネンジョ(自然薯、ヤマノイモ)とは違うけどね。勝手に自生し、本当にうまいのは自然薯の方だ。

グロリオサの球根とヤマイモの比較

形状もさることながら、粘り気がなかったり、味は言うに及ばず・・・のはず。
なんでこんなものを間違えるのか・・・よほどヤマイモを知らないか味覚音痴に違いないと思うのは私だけか?(-_-;)

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投稿者 shoda T. : 16:19 | コメント (0) | トラックバック

2007年10月25日

消えた「初音ミク」画像(まとめ再録)(ニュースの視点)

「初音ミク」で画像を検索してもヒットしない──こんな現象がネットで話題になっている。Google、Yahoo!などで画像検索しても、肝心の初音ミクのイラストが出てこなかったり、「見つかりませんでした」となる。Web検索では通常通り検索結果が返ってくることから、ユーザーが不思議がっている。
「初音ミク」画像がネットから“消えた”?』より

「初音ミク」とは一種の音声合成ソフトで、普通の音声合成ソフトと異なるのは、生成されるのが「歌」、つまり指定した音程(楽譜)に合わせて抑揚も付く点だ。つまり歌わすことが出来る(と言うかそのためのソフトなのだが)。
8月31日に発売されて以来、コアなファンには評価されていたが・・・合成した動画をニコニコ動画などにアップする人が増えるにつけ、一般の関心も高くなり、TBS系「アッコにおまかせ」で10月14日に異様な取り上げ方をされてから一気に一般への認知度が高まった。

歌わせるだけなら極めて真面目なソフトなので、そもそも「アッコにおまかせ」で取り上げたかどうかも微妙だが、このソフト、ソフト名が示すように、「初音ミク」と言うアニメキャラクターが画面上で歌うアニメが作成出来るだけでなく、声のサンプルとして声優の声を使っているのだ。
そのために、「アッコにおまかせ」ではソフトの機能そのものより、同ソフトを使って音楽を制作しているユーザを紹介するだけでなく、その「オタク」度の方を面白おかしく紹介してしまったために、オタクおよびオタクシンパの多いネット上で総スカンを喰う羽目に陥ったわけだ。

そこへ現れたのがこの「初音ミク」画像検索でのノーヒット問題。
騒ぎの火に油を注ぐような状況で出てきただけに、誰かが意図的に検索出来ないようにしているのではないか?と言う疑惑が・・・

Google やYahoo!は「意図的な削除はしていない」とコメントして、現在原因を調査中だと言う。

謎は謎を呼ぶ、と言うわけだが、良く考えれば「初音ミク」画像が検索されて困る人などいない。たとえばTBSがもし削除したがるとしたら、「初音ミク」画像への検索結果ではなく、「アッコにおまかせ」に対する批判記事の検索結果だろう :-)
もちろん、Google等にしても、こんなものを意図的に削除したがるとも思えない。
一番可能性が高いのは、「初音ミク」の著作権保持者が、アップロードされている多数のサイトをイチイチ訴えるのは面倒だから、それなら「見えないように」してしまえば良いと考えてGoogle等へ依頼を・・・しかし、それならWEB検索の方にも何らかの対策を求めるだろうし、Googleとしても著作権絡みであれば秘密にしておく必要などない・・・と思うのだが。
実際、GoogleもYahoo!も、権利を持つクリプトン・フューチャー・メディア自身も否定している。

世界初のバーチャルアイドルタレントと「伊達杏子」を大々的に売り出した(1996年)ホリプロが、全く売れなかった「伊達杏子」に似たコンセプ ト(は言い過ぎだろ?)とも言える「初音ミク」の大ヒットに嫉妬して、と言う穿った見方さえ存在するらしい。たまたま和田アキ子がホリプロ所属だと言うことも後押ししているようだが。

いずれにしても、この話題については

画像検索から「初音ミク」が一斉に消えた件 - について まとめ

検索比較: 画像検索における「初音ミク」問題の正解となる答え

等に詳しい。

前者のサイトは、検索出来ないのは「誰かの陰謀」と言う線で追いかけたものであるのに対し、後者は検索エンジンの「癖」に答えを見出そうとするもの。
後者の趣旨としては、まだ「初音ミク」に対する画像検索のインデックスが作成されていない(ネットに現れるようになって日が浅いため)と言う可能性が一番高そうだ、と言うことだ。

画像検索のインデックスは、ほとんどの元画像にはインデックスが付いているわけではないため、GoogleならGoogleの検索エンジンが画像や周辺情報を元にある種の解析を行い統計を取ることで作成する。
この作成周期がけっこう長いようなのだ(Googleは約4週間に一回、Yahoo!は半年に一回とかそんなレベルらしい)。

一部では、17日以前には表示されていた、と言う話もあるが、過去の検証は非常に難しく、誰も確信を持てないでいる。

なお、現在は「初音ミク」も検索可能になっている。
Google等からのコメントはないので、何があったのかわからないが・・・

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投稿者 shoda T. : 22:44 | コメント (3) | トラックバック

2007年10月23日

消えた「初音ミク」画像(ニュースの視点)

 「初音ミク」で画像を検索してもヒットしない──こんな現象がネットで話題になっている。Google、Yahoo!などで画像検索しても、肝心の初音ミクのイラストが出てこなかったり、「見つかりませんでした」となる。Web検索では通常通り検索結果が返ってくることから、ユーザーが不思議がっている。
「初音ミク」画像がネットから“消えた”?

「初音ミク」とは一種の音声合成ソフトで、普通の音声合成ソフトと異なるのは、生成されるのが「歌」、つまり指定した音程(楽譜)に合わせて抑揚も付く点だ。つまり歌わすことが出来る(と言うかそのためのソフトなのだが)。
8月31日に発売されて以来、コアなファンには評価されていたが・・・合成した動画をニコニコ動画などにアップする人が増えるにつけ、一般の関心も高くなり、TBS系「アッコにおまかせ」で10月14日に異様な取り上げ方をされてから一気に一般への認知度が高まった。

歌わせるだけなら極めて真面目なソフトなので、そもそも「アッコにおまかせ」で取り上げたかどうかも微妙だが、このソフト、ソフト名が示すように、「初音ミク」と言うアニメキャラクターが画面上で歌うアニメが作成出来るだけでなく、声のサンプルとして声優の声を使っているのだ。
そのために、「アッコにおまかせ」ではソフトの機能そのものより、同ソフトを使って音楽を制作しているユーザを紹介するだけでなく、その「オタク」度の方を面白おかしく紹介してしまったために、オタクおよびオタクシンパの多いネット上で総スカンを喰う羽目に陥ったわけだ。

そこへ現れたのがこの「初音ミク」画像検索でのノーヒット問題。
騒ぎの火に油を注ぐような状況で出てきただけに、誰かが意図的に検索出来ないようにしているのではないか?と言う疑惑が・・・
それでなくても、最近は Google 等では特定のキーワードについて積極的に「売る」商売を初めている。
最近のTVや新聞、あるいは交通広告などでも、ホームページのURLを直接広告するタイプは減って、このキーワードで検索してみて、と言うタイプが増えている。
そしてGoogle などでそのキーワードで検索すると、実際にその広告主のホームページが一番トップに現れる。
それを見て、単純に感心したり、そのホームページが人気があるんだな、なんて思ってはいけない。あれは、お金を出してそのキーワードを「買っている」のだ。
特にGoogleで一番最初に色が違って表示される「検索結果」は、こうして購入されたキーワードだ。
つまり無料で使える検索エンジンであるGoogle などが稼ぐ重要な手段となってきているのがこのキーワード販売と言うわけだ。
これに限らず検索結果は、けっこう「操作されて」いるのは周知の事実。

話を戻そう。
ノーヒット問題で、Google やYahoo!は「意図的な削除はしていない」とコメントして、現在原因を調査中だと言う。
謎は謎を呼ぶ、と言うわけだが、良く考えれば「初音ミク」画像が検索されて困る人などいない。たとえばTBSがもし削除したがるとしたら、「初音ミク」画像への検索結果ではなく、「アッコにおまかせ」に対する批判記事の検索結果だろう :-)
もちろん、Google等にしても、こんなものを意図的に削除したがるとも思えない。
一番可能性が高いのは、「初音ミク」の著作権保持者が、アップロードされている多数のサイトをイチイチ訴えるのは面倒だから、それなら「見えないように」してしまえば良いと考えてGoogle等へ依頼を・・・しかし、それならWEB検索の方にも何らかの対策を求めるだろうし、Googleとしても著作権絡みであれば秘密にしておく必要などない・・・と思うのだが。実際、GoogleもYahoo!も、権利を持つクリプトン・フューチャー・メディア自身も否定している。

と言うわけで、ちょっと検索してみたら、やはり原因を考察している人がいた。

検索比較: 画像検索における「初音ミク」問題の正解となる答え

趣旨としては、まだ「初音ミク」に対する画像検索のインデックスが作成されていない(ネットに現れるようになって日が浅いため)と言う可能性が一番高そうだ、と言うことだ。
画像検索のインデックスは、ほとんどの元画像にはインデックスが付いているわけではないため、GoogleならGoogleの検索エンジンが画像や周辺情報を元にある種の解析を行い統計を取ることで作成する。
この作成周期がけっこう長いようなのだ(Googleは約4週間に一回、Yahoo!は半年に一回とかそんなレベルらしい)。
一部では、17日以前には表示されていた、と言う話もあるが、どうだろう?
単にWEB検索で表示されていたのを、画像検索と勘違いしている可能性が高いような気がするが・・・

実際にGoogleやYahoo!で何が起こっているのかはわからない。ただ、どちらも開発も保守も米国内で行われているため、日本のスタッフが詳細を知っているとは思えないし、もしかすると削除依頼のような事柄も日本のスタッフはタッチしていない可能性もある。と言うわけで、今後もどれだけの情報が出てくるかはわからないが、いずれは明らかにされるだろう。
あるいは、その前に検索可能になっている可能性の方が高いかも知れないが(笑

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投稿者 shoda T. : 22:09 | コメント (1) | トラックバック

2007年10月18日

二度あることは三度ある・・・なんてことないよね?(ニュースの視点)

あほらしくて書いてられない。
けど書かないとわからんか(ぉ

もうね・・・
おわびすれば良いってもんじゃないでしょ。プログラムした人とか、その管理者とか、思い出さなかったなんて信じられん(-_-;)

日本信号製窓口処理機等の不具合発生について

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投稿者 shoda T. : 22:59 | コメント (4) | トラックバック

ついに登場、音声スパム。次は?(-_-;)(スパム・うぉっちんぐ)

ここしばらくポチポチとやってくるのが、mp3 ファイルを添付したスパムだ。
これまでもmp3を添付したウィルスやスパムはあったが、mp3とは名ばかりで偽装がほとんどだった。

しかし今回のは違う。再生すると、かなりノイズが入っているが、「Hello!」で始まる女性の英語で、内容は聞き取りにくくてわかり辛い(単に私の能力不足:笑)が、Sex がどうとか、その手の内容のようだ。
いずれはmpeg画像添付とかが当たり前になったら、嫌だな(-_-;)
それにしても、一段とスパム量が増えている今日このごろ・・・ついにスパムだけで1万通を超えた(59

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投稿者 shoda T. : 17:11 | コメント (0) | トラックバック

2007年10月12日

関東地方で広範囲な自動改札機スト発生。ソフトの不具合か?(ニュースの視点)

12日、関東地方のJR・地下鉄・私鉄の662駅で自動改札機の電源を入れたところ機器異常エラーが発生し作動しないと言うトラブルが発生。自動改札機をセンターから切り離した状態で個々に起動したり、改札を開放扱いにして当面をしのいだ。
問題の発生した機械はいずれも日本信号(株)製で、Suica(スイカ)とPASMO(パスモ)の相互利用に対応した機種。総数で4378台にのぼり、全数で不具合が出たものとみられる。

症状や原因についてメーカは何度か記者会見を開いたようで、マスコミ各社の報道内容には、記者の聞き取りミス以上の差異が見られ、情報が錯綜している。
可能性として最も高そうなのは、何らかの原因(改札機のバグ、通信エラー、サーバ側のミス等々)で改札機とサーバ側の基本データ(経路情報か相互利用情報等)に不整合が発生、改札機が機器異常エラーとして停止した、と言うものだろう。
なぜ日本信号製のものだけなのかは、ソフトのバグによるのか、他社機は不整合があった時は新しいデータを無視する仕様になっているだけのことなのか・・・いずれにしても「機器異常」エラーが発生した時点で、詳細なエラー情報が得られないとは、何百万円もする機械としては考えられないことだが、誰もその点を指摘しないのはなぜだろう?

その後、日本信号は原因として、サーバからの起動データの一つとして受けとる「ネガティブデータ」(旧式カードや不正カード、失効カード等クレジットカードに関するデータ)の読み込み部分にバグがあり、ネガティブデータが特定の長さ、特定の件数である時にデータが読み込めなくなって、サーバにエラーを返しながらリトライのループに陥ることが判明したと発表した。
しかし何とも不思議なバグである。不正カード情報なら、単なる固定長の数字の羅列に過ぎないはずで、そんな単純なデータで読み込みエラーを起こす条件があるとは普通は考えにくい。何か裏がありそうな気もするが(-_-;)

いずれにしてもこのバグ・・・ダミーをはさむなどして条件を変えれば避けることが出来るとして、13日はあらかじめテスト機でデータチェックの上、障害の出ないデータを用意するとともに、プログラム修正を行なうという。

ところでSuicaもPASMOもプリペイドカードに過ぎないのに、なぜクレジットカード情報が必要かというと、オートチャージ機能のためであるようだ。
オートチャージと言えば、関西地区を中心としたPitapaとICOCAの相互運用システムでも同様の機能があるが、このようなトラブルは起こっていない。
日本信号(株)はその名の通り、元々は鉄道信号等の製造メーカで、近年は自動改札や券売機等にも力を入れているが、関西地区での導入実績についてはわからない。
同社の自動改札機は昨年暮れにもJR東日本の駅で定期券の日付チェックでのバグによりSuicaが使えなくなるトラブルを起こしている。ただし今回の機種は今年3月18日から運用が始まったSuicaとPASMOの相互運用用に導入された機種なので、昨年のトラブル機とは別と考えなければならないが、いずれもすっきりとしたソフト設計が行なわれていれば有り得ないほど奇妙なバグ内容ばかりで・・・開発体制に根本的な問題があるとしか思えない。

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投稿者 shoda T. : 23:43 | コメント (4) | トラックバック

音楽産業変革に波?(ニュースの視点)

8日(米国時間)、Nine Inch Nails がフリーエージェント宣言を行ない、今後はレコード会社とはいっさい契約を結ばず、今後のCDリリースは直接一般販売で行なうようだ。直接販売はすでにマイナーアーティストだけでなくRadioheadなども始めている。
続いて10日には、OasisとJamiroquaiも同様の行動に出たが、今度はMadonnaがレコード会社を離れ、コンサートプロモーション会社Live Nationと契約を結んだ。
Madonnaの場合は、一般向けに直接販売は行なわないが、Live Nationはレコード制作・販売は行なっていない。実際の制作・販売をどうするのか、ダウンロード販売だけにしてしまうのか、詳細は不明だが、いよいよ大物ミュージシャンさえレコード会社には頼らない時代へと突入していくきっかけとなるだろうか。
今はまだCD販売から比べるとダウンロード販売の市場規模は小さいが、DRM(デジタル著作権管理)によるプロテクトの掛かってないダウンロード販売が主流となりつつある今後は、いつシェアが逆転してもおかしくない状況だ。それでも原盤権を押さえていればレコード会社は安泰だろうが、ミュージシャンのレコード会社離れが加速すれば・・・そろそろ本気で新しい流通モデルを再構築しなければいけない時期を迎えたようだ>>レコード会社

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投稿者 shoda T. : 12:15 | コメント (0) | トラックバック

2007年10月11日

ゆうちょ銀行、初日トラブルの原因はシステム負荷見積りの甘さ?(ニュースの視点)

郵政民営・分社化の初日の10月1日、ゆうちょ銀行の「顧客情報照会システム」で処理遅延が発生、窓口での新規預け入れ業務に時間がかかるなどのトラブルが発生した。
当日は一部の事務処理を後回しにするなど、窓口の運用で対応した(一部の郵便局では新規預け入れ業務を停止するなどの事態も発生したもよう)。
翌日以降、サーバのメモリを増設するなどしてシステム性能の向上を図ったが完全復旧には至らなかった。
6日からの3連休に、更なる処理能力の増強(ブレードサーバを倍増)とソフトのチューニング、修正などを実施し、ようやくシステムは完全復旧したという。

問題があったのは、ゆうちょ銀の「顧客情報照会システム」で、郵便局職員が、預かり限度額(1000万円)を超えないように貯金の預かり状況を確認するのに使う。
10月以降「このチェックを厳密にしたため処理が急増した」(関係者)がこの増加を見越した性能設計が出来ていなかったことに加えて、アクセス用パスワードの変更処理が重なったため、フロント系のブレードサーバに負荷がかかり、システム全体の稼働が不安定になったのが原因と見られている。
パスワードは定期的な変更が必要だが、この期限が10月1日になっていたもよう。

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投稿者 shoda T. : 22:34 | コメント (1) | トラックバック

2007年10月04日

転機むかえるオンラインソフト?(日常非日常)

「オンラインソフト」というと、これまでのネットで配布されるソフトという意味だったが、実際にオンラインで動作するソフト(オンラインでないと動作しないソフト)へとゆっくりと意味が変貌して行っているのではないか、という気がする。

ここで云う「オンラインで動作する」ソフトとは、WEBページと深い結びつきのある、Java や JavaScript あるいはCGI(主にPerl)やPHP、Ruby などの他、最近は Ajax に代表されるような仕組みのもの。
特にAjaxは、これまでのWEBベースなソフトの弱点とも言える、リアルタイムな更新や使い勝手の向上に力点が置かれており、常時オンラインでいなければならないという欠点はあるものの、使い勝手でもスタンドアローンなソフトと遜色ないレベルまで達しうる潜在力を持っている。
#ま、いくら潜在力はあってもソフトがそれを活かした設計になってないとどうしようもないのは言わずもがな :-)

この分野ではブラウザ側の対応だけに必死(?)で、出遅れていた Microsoft も、ようやく独自の「マッシュアップ」と言う技術(というほど・・・)を引っ提げてこれまで同様にPC環境での主導権を維持しようと必死なわけだが。

加えて、PCの相対的役割の低下というのもある。特に日本では携帯が高機能化し、これまでPCでやっていた作業を携帯だけで済ます人が増えて来た。加えてサーバ分野や企業PCでのLinuxの増加など、プラットホームの多様化も、WEBベースなアプリに有利となっている。
PCでも常時接続は当たり前な時代背景もあるが、モバイルでも携帯電波のほかにWiMAXや新世代PHSデータ通信など、どこでもオンラインな環境が数年先には現実となりそうな感じもする(現在も可能だけどコストが)。
というわけで、ますますAjaxや「マッシュアップ」などがはびこりそうな予感がするわけだ。

一方でこれまでのオンラインソフトの衰退というか、変貌が気がかり。
もちろん、一気に需要がなくなったり消滅するとは思えないが、元気がなくなってるのは事実。
統合アーカイバ関係でも、ここ数年、バージョンアップの件数が激減している。もちろん、私が新規に追加登録するソフトがほとんどないのも原因の一つなのだが、そもそもが私が(リサーチを)サボっているという以上に、新しいソフトが出ないと言うのが大きな要因だし。
一方で既存の著名ソフトは相変わらず元気な雰囲気もあるけれど、必ずしも内実は・・・

特に最近の話題としては、Explzh のフリーソフト化(というより「保守」モードに入った?)やLHAユーティリティのホームページ消滅等々があって悩ましい。
いずれも、作者の個人的事情が主因で、そういった事は過去にも多数あったわけだけど・・・ただ、以前と異なるのは、そうやってフェードアウトして行くソフトがある反面、それに取って代わるような新しいソフトの台頭があったのが、最近はそれがほとんど見られないということだろう。つまり「世代交代」が停滞している。

もちろん、アーカイバに限っていえば、オンラインストレージや外部記憶装置の大容量化、あるいは画像やメディアファイル等々の既定で圧縮されているファイルが主流となった事で、圧縮に対する需要・要求が減っている事や、OSが標準で圧縮・アーカイブ機能を搭載したことも大きい。
それでもこの過疎り方はやっぱり気になるところ。
さてどうしたものか。
そろそろ「統合アーカイバ」のWEBも抜本的に改革すべき時期なのかなぁ、と悩むことがまだまだ増える日々だ(涙)

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投稿者 shoda T. : 22:13 | コメント (1) | トラックバック

2007年10月03日

Amazon、Wal-Mart Storesに続いてMicrosoftもDRMフリー楽曲販売開始。(ニュースの視点)

Apple のDRM(デジタル著作権管理)フリー宣言に端を発したDRMフリー楽曲の販売が相次いで始まっている。
5月にAppleがEMI Musicの楽曲のMP3フォーマット(1.29ドル/曲)での販売を開始したのに続いて、米SNOCAPも6月から1.30ドル/曲で始めた。
その後、米Wal-Martが8月21日(米国時間)から、従来のWMAフォーマットと並行してMP3(94セント/曲)での販売を開始。Wal-Mart Storesでの販売では、EMIの他、Universal Music等の大手レコード会社の楽曲も含まれた。
Amazon.com も9月25日(米国時間)から「Amazon MP3」ベータ版を公開、MP3(89?99セント/曲)での販売を開始した。
ただし、いずれも標準のMP3フォーマットを採用しているものの、電子透かしやデジタル追跡技術を適用している。

Microsoftは10月2日(米国時間)、携帯用メディアプレーヤ「Zune」の第2世代モデルを発表するとともに、MP3フォーマットでの販売を開始すると発表した。Microsoftは標準のMP3で、電子透かし等も一切使用しないと言う。

ただし、いずれも米国のみ、日本からは購入出来ない(-_-;)

そもそもDRMフリーの波は、欧米の消費者団体からのAppleに対する、Apple独自のDRM技術「FairPlay」開放要求から始まった。
「FairPlay」をAppleが独占している限り、iPod/iTunes以外で購入曲を管理視聴出来ないわけで、選択の自由を妨げるものとして開放要求を行なったわけだ。
それに対し、Appleは開放を拒否。かわりにDRMの適用を強要している大手レコード会社へ矛先を向けたわけだ。

そもそもDRMと言っても、現状として適用されているのはオンラインで販売されている楽曲ファイルに限られている。
今なお販売の大多数を占めているCDはDRMとは無縁で、PCによりリッピングして作成された楽曲ファイルも実質的にDRMフリーなわけで、建前はともかくDRMが用を成していないのも事実だ。
それに加えて昨今のCDの販売不振がある。そのあたりを踏まえて、どんな形でも売上げを増やしたいレコード会社側の事情も裏にあるのだろう。
一気にDRMフリーでの販売が加速しそうである。

ただし、繰り返すが、当面は米国のみ、いずれすぐにも欧州でも始まるだろうが・・・さてどうする?>>日本

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投稿者 shoda T. : 21:08 | コメント (0) | トラックバック